1. ホーム
  2. > Blog手帖通信

やってみて、わかることがあるんです。

2017年08月10日

試作室料理DSC_0027

やってみて、わかることがあるんです。
(89号「試作室から」料理編と手芸編)

「試作に立ち会うことなんてないので、この感じが新鮮です!」
編集部にいらした料理家の先生たちが口々にそう仰います。
他誌ではなかなかないことのようですね。しかもそれを記事にしてしまうということも。

「試作室から」は、そもそも私たちがどうやって記事をつくっているかや、誌面に盛り込めなかったコツやポイント、そして料理家の先生のお人柄を読者にお伝えできたらという思いで、始まった企画です。
が、先生方も試作に立ち会うことで、料理を客観的に見られて、気づきが多いと大変好評です。
ありがとうございます。

今回の先生は、「気楽な春巻き」でお世話になった按田優子さん。
本編の撮影に立ち会っていない私は、「春巻きなんて、巻くだけでしょ」なんてたかをくくっていましたが、さにあらず。
巻き方にこそ、春巻きの極意と言っていいほど奥深いコツが隠れていました。
その極意をユーモラスに教えてくださる按田さんのキャラクターと相まって、さっそく春巻きをつくってみたくなりました。

試作室カゴDSC_0025

そして今号は、特別編「つくってつかう籐のカゴ」のYOSHIKOさんもお呼びして、「手芸編」にも取り組みました。
難解そうに見える籐で編むカゴですが、実はとてもシンプルなもの。料理と違い長丁場の撮影でしたが、YOSHIKOさんと楽しみながら編む担当編集者の様子から、籐のカゴの魅力が伝わればと思います。
本編とあわせてお楽しみください。(担当:矢野)

荻上チキさんとヨシタケシンスケさんの好評連載

2017年08月09日

みらいめがねDSC_0039

荻上チキさんとヨシタケシンスケさんの好評連載

(89号「みらいめがね」)
「みらいめがね」は、評論家、編集者、ラジオパーソナリティの荻上チキさんの生い立ちを語りながらのエッセイに、絵本、イラストエッセイなどでご活躍の、ヨシタケシンスケさんのひねりのきいた画風が掛け合わされ、毎回文章も絵にも、「なるほど」「うーん」とうなってしまいます。
今回のテーマは、「僕の声とラジオ」。
チキさんがパーソナリティの番組、TBSラジオ『荻上チキ・Session22』は、今年ギャラクシー賞のラジオ部門大賞を受賞しました(昨年は同じくギャラクシー賞のDJパーソナリティ賞を受賞)。それなのに、「インポスター現象=詐欺師症候群」に悩まされるというチキさん。
これは、他人から見たら高い能力を持っていたり、相応の成果を上げていたりするのにも拘わらず、本人には成功しているという実感が乏しいという現象を指す言葉です。ちなみに編集長の澤田も「ぼくもそうかも。いつも達成・成功の実感がない……」とのこと。
ヨシタケさんのイラストは、若いころの甘酸っぱい恋の思い出が……あなたも覚えはないでしょうか、という結果に! 私もやってしまったことがあります。(担当:高野)

旅情に溢れる場所

2017年08月08日

今日の買い物02IMG_9651
岡本さんが撮影した向島への渡船からの光景です。

旅情に溢れる場所
(89号「今日の買い物」尾道へ)

編集者の岡本仁さんが、好きな街へ出かけ、歩いて食べて、そして何かを買って帰ってくる旅の記録のようなページ。それが、「今日の買い物」です。
取材前に岡本さんと相談をするのは、「次はどの土地へ行くか」ということだけ。
どのお店を紹介するか、何を買ってきていただくか、詳細を事前に決めることはしていません。
岡本さんがその土地を実際に訪れたときに「あ、ここを紹介したいな」と感じたところだけを誌面でお伝えしたいからです。
今号でお届けする尾道の旅は、いつにも増して旅情たっぷり。岡本さんの文章と写真からは、現地の心地よい空気が伝わってきます。
なかでも心惹かれたのが、尾道から渡船で5分で行けるという向島(むかいしま)。この短い船旅が気持ちよくて、岡本さんは何度も渡船に乗ったとか。
そのほか、島で出合った愉快な3人の若者が作るチョコレートのこと、尾道市内にある志賀直哉と所縁のある蒲鉾屋さんのことなどなど……。
私はまだ尾道に訪れたことがありませんが、原稿を読み進めるうちに、すっかり魅了されてしまいました。(担当:井田)

今日の買い物01DSC_0050

土井善晴さんの「切る」の秘けつ

2017年08月07日

汁飯香DSC_0055

土井善晴さんの「切る」の秘けつ
(89号「汁飯香のある暮らし」)

突然ですが、みなさんの「ごぼうのささがき」はどんなやり方ですか?
私は長年、水をはったボールをシンクに置き、その中めがけて鉛筆削りの要領でやっていました。
今回、土井善晴さんが教えてくださった方法は、まったく違います。
まず、ごぼうはまな板に横にして置く。
庖丁を右手で持ってごぼうにあてたら、庖丁の腹(顎のような部分です)に右手の人差し指をあて、軽く押して刃にわずかな角度をつける。
左手でごぼうを回し、右手の庖丁は手首を支点にワイパーのように動かせば、ごぼうは実に滑らかに削れていくのです。
1本をシャシャッと1、2分で切れる、この速さ、この気持ちよさ!
きんぴらごぼうを苦も無く作れて、しかも歯触りのよいこと。
あたりまえだけれど、きれいに的確に速く切れたら、料理はラクで楽しくなるし、何よりおいしくなるのですね。
今回は、キャベツのせん切り、白ねぎのみじん切り、カツオの平造り等々、いろんな切り方を、写真を添えてご紹介しています。
ふだんお使いの庖丁で試したら、「こんなに切れたっけ?」と、きっと驚かれますよ。(担当:北川)

不思議な、底なしの魅力

2017年08月04日

やんばるDSC_0065

不思議な、底なしの魅力
(89号「やんばるのひと」)

沖縄に、おもしろい人がいるんだよ。ユニークな方法で自然農をやっててさ。シャイで、ゴツゴツ無骨な人なんだけど、あたたかくてやさしくて。農業をしながら反基地運動もしてるんだ。島崎さんに一回、会ってほしいな。きっと好きになるよ。
友人のそんな言葉から、この企画は、スタートしました。向かったのは、沖縄県の北のほう。「やんばる」と呼ばれるうつくしい大きな森に隣接した、静かな村です。
「沖縄の人はそういうふうだから大丈夫」という友人の言葉を鵜呑みにし、アポイントも取らずに(!)ふらりと農場を訪ねた私も私ですが、「きょうは1時間くらいしか時間が取れないから、明日またおいでよ」と言って、翌日には、どこの馬の骨とも知れない私に何時間も割いてくれたその人もその人です。
命を尊ぶ農業のあり方、持続可能な生活、沖縄がたどってきた歴史、反戦と平和を願うこころ、反基地運動への思い――。
不思議な、底なしの魅力にひきつけられながら、私はたくさんの話を聞きました。これは、沖縄について、私たちと沖縄のこれからの関係について考えた、ある旅の記録です。(担当:島崎)

夏休みの旅行の移動中や、昼下がりのお休みに

2017年08月03日

夏休みの旅行の移動中や、昼下がりのお休みに
(89号「オーディオブック――耳で読む本のいま」)

オーディオDSC_0032

いつでもどこでも本が読みたい、そんな読書好きな方にぴったりの頁です。もし、あなたがスマホを使っていたら、すぐに本が聴けます。
スマホの増加と歩みを合わせるように、オーディオブックの種類や配信サイトが増えています。コンテンツは、ネットからダウンロードできるので、炎天下の中を買いに出かける必要がありません。そんなオーディオブックの魅力と配信サイトについて紹介しました。
担当の私も、始めてみました。手に取ったことがなかった『源氏物語』は半分以上読み進み、苦手だった歴史の流れにも近づけ、『奥の細道』のリズムにうっとりし、人工知能について知り、ヤングアダルト小説にワクワクし……。その間に掃除は進み、通勤時間の苦痛が減りました。
小説の朗読では複数の声優によるドラマ形式、方言を活かしたもの、子どもに読み聞かせるような朗読や古典のリズムを活かしたものなどあります。好みのコンテンツがあるかどうか、ぜひ試聴してみてください。
また、同じ号の定例「買物案内」の「使って見よう スマホのブルートゥース」の中では、コードがなくて使いやすいワイヤレスイヤホンも紹介しています。このイヤホンなら聴きながらの作業がしやすくなりますから、合わせて参考にしていただければ幸いです。(担当:高野)

2、3個編めば職人さながら

2017年08月02日

2、3個編めば職人さながら
(89号「つくってつかう 籐のカゴ」)

カゴ02
左が先生のお手本、右がわたしのランドリーカゴ(できたてほやほや)です。なんだか形に性格が出ているような……。

 数年前に、友人が竹カゴ編みを習いに長野まで通っていると聞いて、秘かに憧れていました。カゴを編むなんて、かっこいいなあ……と。でもなかなか長野までは通えないし、わたしにはムリかなあ。
そんなときに出会ったのが、籐編み作家のYOSHIKOさんでした。時折ワークショップもなさっている彼女に相談すると、「籐は比較的手に入りやすいし、柔らかくて扱いやすいので、カゴ編み入門にぴったりですよ」とのお返事。
 早速編集部までお越しいただき、教わりながらたどたどと編んでみると、これがもう、たまらなく楽しくて、夢中で編み進めました。2時間半ほどで小ぶりのカゴができあがりました。
 「籐編みは初心者でも、出来上がりにそこまで差がでなくて、意外と失敗なく編めるんです。少し歪んでも、ぬれているうちに手で整えてあげるときれいになります。少し陶芸にも似ています」とYOSHIKOさん。
 「陶芸かあ……」と目から鱗が落ちました。その後、試作を重ねていくつかのカゴを編みました。一番の大物は、直径30cmを越えるランドリーカゴ。大きい作品には太めの籐を使うので、やはり最初は苦戦しながらも、ものの2時間でカゴ本体を編み終えていました。
 ほかのスタッフから、「もう職人みたいだね」なんて言われて気分を良くしたり(職人さんに失礼ですね)。でもそれくらい、編み始めればスイスイ編み進められ、次第にそれが快感に変わります。少しくらい歪んでいても、そこに愛着がでてきます。こんな楽しいカゴ編みを、ぜひみなさまにも体験していただけたら、と思います。
 材料はどこで? と心配なさるかもしれませんが、通信販売や大型手芸店などでも手に入ります。ぜひこの夏、好みのカゴを編んでみませんか。(担当:小林)

カゴ01_DSC_0046

8歳の自分からの手紙

2017年08月01日

カレー01DSC_0041

8歳の自分からの手紙
(89号「真子(まさこ)さんのカレー物語」)
こう暑い日が続くと、無性にカレーを食べたくなりませんか?
発売中の『暮しの手帖』90号では、ある女性シェフのカレーにまつわる物語をご紹介しています。
彼女が20年前に埋めたタイムカプセルから出て来たのは、8歳の自分からの手紙。
そこには、思いがけないことが書かれていたのです。
どんな物語なのかは、ぜひ誌面をご覧くださいね。

もちろん、カレーレシピも教えていただきました。
彼女が長年の研究によって生み出した、本格的なスパイスカレーを、ご家庭でも手軽に作りやすいよう工夫していただきました。
カレーはルーからしか作ったことがないわたしでしたが、インド食材店や通販などでスパイスを買い込み、いざ挑戦。
スパイスを計りながら作る感覚は、まるで化学の実験のよう。
試作のキッチンからはいい香りが漂い、自然と編集部員も覗きに来ます。
工程を追う度に鍋中はめまぐるしく変化し、味見するのがいつも以上にわくわくしました。
そして1時間後には、自分が作ったとは思えないような絶品カレーが出来上がったのです。
すっかりスパイスの魅力にとりつかれて、その後もう何度も作っています。

この夏のけだるさは、スパイシーなカレーで吹き飛ばしましょう!(担当:平田)

カレー02DSC_0026

暑い日だってやる気になる

2017年07月31日

春巻き_DSC_0038

暑い日だってやる気になる
(89号「気楽な春巻き」)

「えっ、これ具を生のまま包んでるんですか?」
試食をした編集部員から、何度もこの声が上がりました。
そうなんです。今回の春巻き、具を事前に炒めたりすることなく、生のまま包んで、揚げるだけなのです(7品中1品を除き、ですが)。
揚げれば、具にもきちんと火が入るレシピになっています。
タイトル通り、本当に気楽。暑い日だってやる気になる春巻きです。
それは揚げ方にしてもそうで、油は少なくても、また油の温度に神経質にならなくても、面白いようにカラリときつね色に揚がるのです。快感!
その秘密は「巻き方」にありますので、ぜひ誌面で極意をご覧くださいませ。
そして、これまた気楽な生春巻きのレシピも掲載しています。特別な日や、おもてなしの時だけでなく、普段の食卓にものせたくなる生春巻きです。(担当:田島)

この夏、聞き書きに挑戦しませんか?

2017年07月28日

戦中・戦後DSC_0021

この夏、聞き書きに挑戦しませんか?

(89号『暮しの手帖』創刊70周年記念企画:「戦中・戦後の暮しの記録」を募ります)

前々号から開始しました原稿募集です。編集部には続々と原稿が届いております。今回の募集では、ご自身が体験されたお話はもちろんのことですが、私たちが声を大にお願いしていることが、“聞き書き”です。
体験者から直接話を聞くことができる年月は、そう長くは残されていないでしょう。だからこそ、いま、記録として残しておきたいのです。体験者と同じ時代を生きた人間として、後の人たちに伝える義務があると考えています。ぜひみなさんも、この夏、ご家族やお知り合いの話を聞いて文章にしてみませんか?
下記Webサイトからもご応募いただけます。
https://www.kurashi-no-techo.co.jp/70th

最新号では、詳しい募集要項とともに、感動の秘話「“聞き書き”が叶えた家族の想い」をご紹介しています。50年という長い年月を経て、私たち編集部にとって思いも及ばない真相が明らかとなりました。どうぞご覧ください。

そして、テレビ番組のお知らせです。
50年前に刊行した『戦争中の暮しの記録』の投稿者を取材したドキュメンタリー番組が放送されます。
NHK Eテレ『ETV特集』
〝戦争中の暮しの記録~名もなき庶民が綴った1736通の手紙~(仮題)〟
8月19日23時~(再放送予定:8月23日深夜24時~)です。どうぞお楽しみに。(担当:村上)

「えっ、知らなかった!」

2017年07月27日

和食_DSC_0033

「えっ、知らなかった!」
(89号「素材ふたつの和食レッスン」)

「きょうのお肉、ちょっといいお肉でしょう?」
我が家のある日の食卓で、家人が言いました。その日のメニューは、「豚肉と小松菜のポン酢風味」。日本料理店「分とく山」で料理長を務める野崎洋光さんに教わった、豚肉と小松菜の冷しゃぶ風のひと皿です。
果たして、その日、私はお肉を奮発したのでしょうか? いえいえ、そんなことはなく、ごくごくふつうの、いつものお肉を求めただけです。
このメニューは、肉をゆでるときの湯の温度がポイント。そこに気をつけるだけで、いつものお肉が「いいお肉?」と聞かれるくらいに、うま味たっぷり、ジューシーに仕上がるのです。
肉をおいしくゆでる温度をはじめ、野崎さんはいつも、「えっ、知らなかった!」という料理のコツを教えてくださいます。
今回の企画でも、知っていればいつものメニューがぐんとおいしくなる、そんな応用力満点の基礎知識を授けてくださいました。おまけに、必要な素材はふたつ、調味料もどんなご家庭にもあるような一般的なもので大丈夫というのも、うれしいところです。
ぜひ、皆さんも、野崎さんの料理レッスンをマスターして、和食じょうずになってください。(担当:島崎)

盛りつけって、なんだろう?

2017年07月26日

長尾さん_DSC_0032盛りつけって、なんだろう?
(89号「長尾さんのおいしい盛りつけ」)

「盛りつけは、あなた自身なのよ」
料理家の長尾智子さんが、ある日の打ち合わせで口にした言葉に、思わずドキッとしました。
前の晩、慌てて作ってざざっと器に盛りつけた、わが家の晩ご飯が脳裏をかすめたのです。確かに、自分の慌てっぷりが盛りつけにも出ていたような……。
「盛りつけ」と聞くと、誰かをもてなすときのもの。いままでは、そんなイメージをどこかで抱いていました。
けれど、今日はトマトの切り方を変えてみようかな、いつもとは違う器に盛ってみようかな。ふだんの何気ないごはんでも、そんなふうに盛りつけについて思いをめぐらせると、料理をする時間、そして、食事をする時間も、なんだか楽しくなる。
この企画を通して、そのことに気がつきました。
長尾さんはいいます。
「こんがりした焼き色も、素材の切り方も、盛りつけの要素。素材の色や形をいかすことが、盛りつけには大切なんですよ」
そうして盛りつけられた料理のおいしそうなこと。
誌面では、スタイリストの高橋みどりさんに、器を選ぶときのポイントもうかがいました。特別な器ではなく、普通の器をどんなふうに使ったらいいか、とてもわかりやすく語ってくださっています。
盛りつけにはずっと苦手意識がありましたが、もう少しおおらかに、楽しんで盛りつけてみよう。長尾さんとみどりさんのお話をうかがううちに、そんな風に感じるようになりました(担当:井田)


暮しの手帖社 今日の編集部