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盛りつけって、なんだろう?

2017年07月26日

長尾さん_DSC_0032盛りつけって、なんだろう?
(89号「長尾さんのおいしい盛りつけ」)

「盛りつけは、あなた自身なのよ」
料理家の長尾智子さんが、ある日の打ち合わせで口にした言葉に、思わずドキッとしました。
前の晩、慌てて作ってざざっと器に盛りつけた、わが家の晩ご飯が脳裏をかすめたのです。確かに、自分の慌てっぷりが盛りつけにも出ていたような……。
「盛りつけ」と聞くと、誰かをもてなすときのもの。いままでは、そんなイメージをどこかで抱いていました。
けれど、今日はトマトの切り方を変えてみようかな、いつもとは違う器に盛ってみようかな。ふだんの何気ないごはんでも、そんなふうに盛りつけについて思いをめぐらせると、料理をする時間、そして、食事をする時間も、なんだか楽しくなる。
この企画を通して、そのことに気がつきました。
長尾さんはいいます。
「こんがりした焼き色も、素材の切り方も、盛りつけの要素。素材の色や形をいかすことが、盛りつけには大切なんですよ」
そうして盛りつけられた料理のおいしそうなこと。
誌面では、スタイリストの高橋みどりさんに、器を選ぶときのポイントもうかがいました。特別な器ではなく、普通の器をどんなふうに使ったらいいか、とてもわかりやすく語ってくださっています。
盛りつけにはずっと苦手意識がありましたが、もう少しおおらかに、楽しんで盛りつけてみよう。長尾さんとみどりさんのお話をうかがううちに、そんな風に感じるようになりました(担当:井田)

自分が好きなら、それでいいの

2017年07月25日

ホルト_DSC_0028

自分が好きなら、それでいいの
(89号「ホルトハウスさんのもの選びのまなざし」)

ああ、なんてかわいいのだろう。
連載「わたしと和菓子」の取材で、ホルトハウス房子先生をお訪ねした6年のあいだ、思わずそうため息をつきたくなるいろんな品々を拝見してきました。
季節ごとにしつらえられた小さな京人形や、半世紀前のアフリカ旅行で求めた木製のピック、フランスのアンティークだという花柄の絵皿……。
世界中から集まった、あらゆる出自のものたちが、ひとつも雑多な印象がなく、暮らしのなかで生かされているのです。
その不思議な統一感と、愛らしさの秘密って?
「どれもみな、自分の眼で、自分が好きで選んだ、かけがえのない大切なもの。人様から見て何の価値もなくても、自分が好きなら、それでいいの」と先生はおっしゃいます。
ものを選び、長い年月をかけて使い込み、愛着をもって育てていく喜び。ものと使い手との、唯一無二の物語をお楽しみください。(担当:北川)

土井善晴さん『汁飯香』連載、今号は──

2017年06月09日

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料理するとき、「失敗しませんように」と無意識に唱えているという人、いらっしゃるでしょうか。かくいう私がそう。
しかし土井さんは「料理に失敗なんてない!」と笑います。
「味が濃くても、うすくても、それはそれなり。大した問題ではないんですよ。
そんな土井さんですが、こと調理中の“清潔への心がけ”に関しては「これこそ大問題」ときっぱり。
清潔を心がけることが、料理の味を決定的に左右する――そんなお話から、今回のテーマが生まれました。
ちょっと敷居が高いテーマに聞こえるかもしれませんが、布巾やまな板を使い分けることや、食材の鮮度を意識することは、誰にでもできること。その意識の積み重ねは、きっと料理への自信を育くんでくれる。取材中、そう心に刻んだ回でした。
今号のタイトルは、すばり、「清潔は大問題なんです」。
(担当:田島)

矢橋六郎をご存じですか? (88号「今日の買い物 番外編 モザイク画に導かれて」)

2017年06月08日

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「ある壁画について調べているうちに、矢橋六郎という作家に興味がわいてきました」
ある日、「今日の買い物」の執筆者である岡本仁さんから、こんなメールをいただきました。メールに添付されていたのは、色とりどりの小さな石を組み合わせてつくられた、美しい壁画の写真。
青や緑、淡いクリーム色など、小さな欠片が織りなすその色鮮やかな壁画に、私は一瞬にして心を奪われてしまいました。
今号の「今日の買い物」では、番外編として、都内や名古屋、岐阜の大垣に現存する、この矢橋六郎の作品を巡り、紹介しています。
それらの作品は、駅や市役所、市民会館など、たくさんの人が自由に出入りすることができる公共の場にあるものばかり。自分自身も、これまで幾度となく矢橋六郎の作品の前を通り過ぎていたはずです。
歩きなれた街でも、ほんの少し目線を変えて好奇心をもって歩けば、きっと新たな出合いがある。
岡本さんの写真と文章を通して、そう実感しました。
(担当:井田)

緑のいとおしさ(88号「苔と花のテラリウム」)

2017年06月07日

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まもなく雨の季節。街の樹木はすくすくと育ち、「あれ? この木はこんなに大きかったっけ?」なんて感じることもしばしば。
園芸店には、さまざまな草花が並び、身近で緑を愉しむにはとてもいい時季ですよ。
「庭がない?」「ベランダが狭い?」
そう嘆くなかれ。そんなあなたにおすすめするのが、「テラリウム」です。
瓶と草花があれば、自分だけの緑の世界がつくれます。
容器の中で植物を育てるテラリウムは、ここ数年、人気を集めています。書店でも目に付くところに、関連書籍が置かれているので、ご存じの方も多いかもしれません。
編集部でも実際に育ててみましたが、日々の手入れはもちろん、あれこれ世話を焼いていると、いつしか緑そのものがいとおしい存在になっていました。
そして、街を歩いていても、普段は目に入らない苔や草花に目が向くようになり、いつもの景色が違ったものに見えてくるから不思議です。
テラリウムづくりがきっかけで、“緑初心者”の私でさえも、「さて、今度はどんな瓶で苔や草花を植えようか」、と緑を慈しむ気持ちがむくむくと芽生えてくるのでした。
(担当:矢野)

庶民の味方、瀬尾さん8種のレシピ(88号「やきそばはたのしい」)

2017年06月06日

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企画の発端は「息子がよろこんで食べる数少ないメニューなんです。いろいろ作っても、やきそばの食べっぷりには敵わない」という同僚の言葉でした。
笑えるような、切ないような。
「けれど水っぽくなってしまうときがあって……」
うんうん、水っぽいやきそば、私も幾度となく作ってきました。
庶民の味方、料理研究家の瀬尾幸子さんは、誌面のなかでそのお悩みの解決法をズバリと提示、そしてソースやきそばを筆頭に、計8種類のやきそばレシピも考案してくれました。
やきそば用の蒸し麺は味にクセがなく、しかもあっという間に調理できるという利点を生かした、作りやすいスピードメニューばかり。ホイホイとフライパンをあやつりながら瀬尾さんが発した
「やきそばってたのしいね!」
の気持ちを、皆さんにも実感していただけますように。
(担当:田島)

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いかがお暮らしですか?(88号「高山さんの『それから』」)

2017年06月05日

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2016年5月に、東京は吉祥寺から、神戸の六甲へと居を移した料理家の高山なおみさん。
引越しの顛末やスタートしたひとり暮らしの様子について誌面でレポート(83号、84号)してから、はや、1年が過ぎようとしています。
高山さんはこの間、近年取り組んでいる絵本創作に注力してきました。すでに3冊の自伝的作品が生み出されています。
最近の高山さんがどう暮らしているのか、神戸でどう根を張っているのか。近況が知りたくて、編集部は先日久しぶりに、高山さんのお宅にお邪魔しました。
笑顔で出迎えてくれた高山さんのお元気なこと。そして、私たちのために用意していてくれたお料理の、相変わらずおいしいこと。
自分のために作るひとりご飯のレシピや、友人たちに大人気だというおもてなし料理のレシピをご紹介いただきながら、大きな決断をした昨年について振り返り、近頃の心境についてお話しいただきました。
(担当:島崎)

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旬の素材に助けてもらう――神田裕行さんに教わったこと

2017年06月02日

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金曜日の夕方って、なにか気持ちがゆったりと、大きくなります。
(この1週間も、なんとかのりきった! 積み残したあれやこれやは、まぁ、週末にくつろいだ頭で考えればいいじゃない!)すると、むくむくと食欲が湧いてきて、なにを作ろうかとわくわく。(逆に元気がないときは、なんでもいいや……となってしまうから、食事への興味は、元気のバロメーターですよね)

「料理を作るとき、最初に意識するのは旬の食材です。
旬のものを使えば、特別なことをしなくても素材のおいしさに助けられます」
というのは、ミシュラン三つ星を10年連続で獲得する料理人、神田裕行さんの言葉です。
“――特別なことをしなくても”
料理に自信がないわたしにとって、これはとてもうれしい秘訣でした。
今夜は、旬の「竹の子」と「そら豆」に助けてもらうことにします。

写真は、単行本『神田裕行のおそうざい十二カ月』のために試作した「竹の子とそら豆の炊き込みご飯」。旬の食材の存在感を大切にするために、あえて細かく刻んだ油揚げが、ダシのうま味をたっぷり吸って、隠し味になっています。
(担当:長谷川)

単行本『神田裕行のおそうざい十二カ月』の目次は下記のリンクよりご覧いただけます。

http://www.kurashi-no-techo.co.jp/books/b_1178.html

行かないでいいよ!(88号「不登校だって大丈夫」)

2017年06月02日

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とつぜんですが、皆さんは子どもの頃、学校はお好きでしたか。私は正直、とても苦痛でした。
ルールがたくさんあること。時間割をはじめ、なにもかもが決められていること。怖い先生がいること。点数を競わされること……。
私が内緒で学校を休み休みしていることが知れたとき、母はあっけなく「そんなにいやなら、行かないでいいよ」と言いました。内心は動揺していたかもしれません。けれど、その言葉は私をとても楽にしました。中学校3年生のときのことです。
「学校に行かなければ」「でも行けない」
本特集は、そんな気持ちのはざまで苦しんでいる子どもたちが少しでも楽になるように、そして、そんな子どもたちについて多くの人に知ってもらえたらと考えて、編んだものです。
子どもが学校に行きたくないと言い出したとき、周囲の大人はどのようにその気持ちを受け止めるべきか。子どもの学びの形とは、本来どのようなものであるべきか。
かつてご自身のお子さんが不登校を経験した保護者の方々、「不登校新聞」の編集者・小熊広宣さん、教育学を専門とする中央大学教授・池田賢市さんとともに考えます。
学校に行けなければ人生が終わりだなんて、子どもが思い詰めることのないように。点数や偏差値ばかりを気にして、子どもが汲々とすることのないように。そんな思いを込めました。
(担当:島崎)

この企画のおかげで!(88号「ひと皿で満足の切り身魚料理」)

2017年05月31日

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撮影直後のテーブルのワンカットです

みなさん、魚料理は好きですか?
毎日の食卓にどれくらいのぼるでしょうか?
実はわたし、編集部で一番、魚料理が苦手でした。
理由は、魚の生ぐさみが嫌い。
下ごしらえが面倒そう。
煮るか、焼くか、の乏しいレパートリーしかない。
魚の主食はボリュームに欠け、その他に副菜を作る必要があって大変。
などなど、キリがありませんでした。
でも、健康のことを考えると、もっと魚を食べたい。
そこで意識的に、いろいろな魚料理のレシピを試してみました。

そんななか出合ったのが、堤人美先生のレシピです。これが簡単で、おいしい!
さっそく先生に連絡、「魚が好きな人も苦手な人も、もっとおいしく魚を食べられる企画を考えているんです」と相談すると、
「お魚、大好きですよ!夕食のメインは、肉と魚の日が半々です」とおっしゃるではありませんか。心強い!
今回の先生へのリクエストは「魚のなかでも、切り身を使った料理を教えてください」というものです。苦手意識を持っている人にとって、魚をさばくのはハードルが高いですものね。
堤先生と何度もやりとりを重ね、“ひと皿でも満足するような切り身魚料理”を考えていただきました。それはこんなメニューです。

 ・切り身を使って、手間なくスピーディーに完成する
 ・野菜などと併せて、ひと品で食べごたえがある
 ・和洋中華にエスニックと、いつもと違う新鮮なおいしさ
 ・下処理をしたり、香りのよい食材を合わせることで、魚のくさみを抑える

今回は、塩サバ、生鮭、メカジキ、カツオを使ったレシピをご紹介していますが、代用できる魚も載っているので、その日手に入る旬の魚で作ることができます。
この企画のおかげで、魚売り場をのぞくのが、すっかり楽しみになりました。(担当:平田)

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聞き書きに挑戦しませんか?(暮しの手帖 創刊70周年記念企画: 「戦中・戦後の暮しの記録」を募ります)

2017年05月30日

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前号から開始しました原稿募集ですが、編集部には続々と原稿が届きはじめております。
「当時の子ども服が出てきて…。継はぎだらけだけど、これがうまく出来てるんですよ」、「亡くなったおじいちゃんが自費出版した本がありますが、その中からの抜粋でもいいでしょうか?」
といったお知らせやお問い合わせもいただきます。
ぜひお送りください、とお答えしております。
ご自身でお書きになった原稿だけでなく、当時の暮らしがわかる物や、すでに亡くなった方の遺されたものの投稿も大歓迎です(ただし、ご遺族の了承を得たうえでお送りください)。

そして、今回、私たちが声を大にお願いしていることが“聞き書き”です。
体験者ご自身の執筆はもとより、戦後生まれの方には、体験者の話を聞いて文章にする“聞き書き”を呼びかけています。おせっかいながら最新号では、「聞き書きのすすめ」と題し、手順とコツ、書き方をご紹介しております。ぜひ参考になさってください。直接当時の話を聞くことができる年月は、そう長くは残されていません。
戦争がいかに残酷で悲しいものか、戦後どれほどの苦労をしてきたのかは、体験者にしか語ることができません。だからこそ、記録として残し、後の人たちに伝えなければと考えています。
どうか、ふるってご応募ください。
(担当:村上)

下記、Webサイトからもご応募いただけます。
https://www.kurashi-no-techo.co.jp/70th

いとしいハギレで小物づくり(88号「ハギレを手縫いで」)

2017年05月29日

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洋服やかばんを作ったときのハギレ、みなさんはどうしていますか?
いつか何かに使えたら、と棚の奥にしまっている方も多いのではないでしょうか。ハギレをつなぎあわせて、すてきな小物を作れたら……。
そんな編集部の要望にこたえてくださったのは、えみおわすの水田順子さんと阿部直樹さん。ハギレそのものの形をいかしてランダムに縫いあわせたり、三角や四角をつなぎあわせるなど、たのしいアイデアを考案してくださいました。
不器用さでは誰にも負けない! と胸を張れる(?)私にとっても、ハギレを手縫いで縫いあわせ、小物を仕立てる時間は、なんとも言えない楽しい時間でした。
使う布や糸の色によってさまざまな表情になるので、手元にあるハギレを自由につなぎあわせて、ぜひ作ってみていただけたらと思います。(担当:井田)

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暮しの手帖社の倉庫や編集部員の自宅にあったハギレで試作した、ななめがけバッグです。


暮しの手帖社 今日の編集部