編集部、だれもいない!──編集長、最新号のご挨拶

2017年05月24日

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ぼくの住まいは、北新宿。会社の近くです。歩いて5分。
家族は京都で、ぼくは単身赴任。
となると、物理的に家は仕事場=事務所みたいになってきています。
会社のパソコンと家のパソコンはまったく同じiMac、21.5インチだったり。
帰ってまた仕事を始めるときに、ありゃりゃと思ったりすることもしばしばです。あのファイルがない! とか。そうか、会社のほうだったなー、とか。
ともかくなんだか仕事ばかりしているのです。
特に原稿書きの仕事が多い(この文章もそうだ)。
1年半前の入社以来、極力編集部にいることにしていましたが、みんなが次々と相談ごとにやってくるので、楽しいけど、純個人作業である執筆には不向きであるということに気づきました。
原稿というのは、できれば一気呵成に書いたほうがいいと信じる者ですが、それがまったくはかどらないのです。
ハンコだけでも一日何度押していることでしょう。
試作だって気になりますよね。「コロッケ、試食お願いしまーす」って。それでなくても気が散る性格なのに。
ですので、最近は午前中を「自宅原稿書き」「講演用の原稿作成」等に使うということがけっこうあります。
昨日も、朝から3時間ほどかかって、とても面白い(気がする)原稿をしあげました。昔なら、原稿用紙をとんとんとそろえて、ふー、てなところです。
そのあとは急いでシャワーを浴びて出社です(原稿を書いたあとはくさくなっている気がなぜかするのです)。
編集長決裁の案件も多いはず。みんなが待ってくれているだろうなあ、すまんすまん、なんて思いながら、急ぎ足で4分、古いビルの3階の編集部まで駆け上がります。
ドアを開ける。
しーん──
だ、だれもいない! 昼の1時過ぎにだれも!? 今日は月曜日なのに。16人が消えた?
一瞬、ドッキリ? サプライズ? とも思いましたが、ぼくの誕生日は10月ですし、うちの編集部員はそんなにヒマではありません。
かろうじて発見したアルバイトさんに聞くと、「みなさんお昼ごはんです」と教えてくれました。
たまたまのからっぽ、だったんですね。
次の号の準備や撮影で忙しく、お弁当率も低いのでした。
ホワイトボード《行動予定表》の写真をおさえました。
どうですか、ずらりと「おひる」「おひる」「おひる」(1名「腰痛のためお休み」)。
面白いなあ。ぼなぺてぃ!
急いでやってきて、ちょっとだけソンした気がする編集長でした。

さあさて、というわけで、最新号発売です。
スタッフのみんな、お疲れさま。88号もたっぷりの試作、検証をやったね!
ピッツァも、9種のやきそばも、切り身魚も、確かにおいしかった!
ハギレで作る小物、すばらしく美しいね!
等々、読者のみなさん、じっくりと184ページ、ご堪能ください。
ご感想もお寄せくださいね。

澤田康彦(本誌編集長)

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暮しの手帖社 今日の編集部