さあ、新しい世紀の始まりです!

2019年07月24日

表紙_回転

さあ、新しい世紀の始まりです!
──編集長より、最新号発売のご挨拶

「ある日、ポトフを作ろうとしたら、じゃがいもが見当たらず、代わりに紫芋を入れました。にんじんと紫芋の鮮やかなコントラストが美しく、思わず絵筆を走らせました。箸がスッと通る野菜の柔らかさや、澄んだスープの表現がうまくいったと思います」
このほっこりする文章は、表紙画『ポトフ』に寄せて。
第1号に描いていただいた画家・今井麗(うらら)さんによるものです。
(今井さんには、前号でシフォンケーキを焼いていただいたり、別冊『暮らしのヒント集 5』にもご登場いただいたりしています。)

さあ『暮しの手帖』の、新しい世紀の始まりです。
2007年の第4世紀26号から100号に到るまでの75冊、約13年間、ずっと描き続けていただいた仲條正義さんからバトンタッチされた表紙画は、今回より号替わりで、さまざまな画家・イラストレーターの方々にお願いすることになりました。
共通テーマは一言──「暮らし」です。
その第1回目が、この『ポトフ』。
「うまくいった」と今井さん。本当にそんな素敵な絵であります。
実際の表紙は、ぜひ本屋さんでご確認ください。
そして絶対、中を開いてじっくりご覧ください!
第1特集は「ちゃんと食べてゆくために」60頁。
第2特集は「自分らしい暮らしを見つけたい」34頁。
新連載もたっぷり加えた大増頁でお届けします。
詳しいご案内は、このあとからの各担当者に委ねますが、どの企画も、新世紀を迎えるにあたって、編集部員みんなで「これからどんな雑誌をつくってゆくべきか」、真面目に議論を重ねて編んだ第1号です。
雑誌をつくるということは、美しい未来を思い描くこと。
一人一人の暮らしがいちばん大切。
これからも広告をとらず、読者と向かいあって。
目指す方向は、70余年前の創刊の頃から変わりません。
どうか第5世紀の旅も、私たちとともに進んでいただければと願います。

第5世紀第1号。 
うまくいった、そう思います。

編集長・澤田康彦


暮しの手帖社 今日の編集部