2、3個編めば職人さながら

2017年08月02日

2、3個編めば職人さながら
(89号「つくってつかう 籐のカゴ」)

カゴ02
左が先生のお手本、右がわたしのランドリーカゴ(できたてほやほや)です。なんだか形に性格が出ているような……。

 数年前に、友人が竹カゴ編みを習いに長野まで通っていると聞いて、秘かに憧れていました。カゴを編むなんて、かっこいいなあ……と。でもなかなか長野までは通えないし、わたしにはムリかなあ。
そんなときに出会ったのが、籐編み作家のYOSHIKOさんでした。時折ワークショップもなさっている彼女に相談すると、「籐は比較的手に入りやすいし、柔らかくて扱いやすいので、カゴ編み入門にぴったりですよ」とのお返事。
 早速編集部までお越しいただき、教わりながらたどたどと編んでみると、これがもう、たまらなく楽しくて、夢中で編み進めました。2時間半ほどで小ぶりのカゴができあがりました。
 「籐編みは初心者でも、出来上がりにそこまで差がでなくて、意外と失敗なく編めるんです。少し歪んでも、ぬれているうちに手で整えてあげるときれいになります。少し陶芸にも似ています」とYOSHIKOさん。
 「陶芸かあ……」と目から鱗が落ちました。その後、試作を重ねていくつかのカゴを編みました。一番の大物は、直径30cmを越えるランドリーカゴ。大きい作品には太めの籐を使うので、やはり最初は苦戦しながらも、ものの2時間でカゴ本体を編み終えていました。
 ほかのスタッフから、「もう職人みたいだね」なんて言われて気分を良くしたり(職人さんに失礼ですね)。でもそれくらい、編み始めればスイスイ編み進められ、次第にそれが快感に変わります。少しくらい歪んでいても、そこに愛着がでてきます。こんな楽しいカゴ編みを、ぜひみなさまにも体験していただけたら、と思います。
 材料はどこで? と心配なさるかもしれませんが、通信販売や大型手芸店などでも手に入ります。ぜひこの夏、好みのカゴを編んでみませんか。(担当:小林)

カゴ01_DSC_0046


暮しの手帖社 今日の編集部