あなたはフランス料理を作ったことがありますか?

2017年11月27日

あなたはフランス料理を作ったことがありますか?
(91号「こんなフレンチ、知っていますか?」)

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あなたは、フランス料理を作ったことがありますか?
いやいや、それはレストランで食べるものでしょ……と思う気持ち、わかります。
私もまさに!そうでした。
でもそんな方にこそ、ぜひご紹介したいのがこのフレンチです。
教えてくださったのは、料理家の渡辺麻紀さんです。
渡辺さんは、フランス料理研究家・上野万梨子さんに師事後、料理学校の名門ル・コルドン・ブルーに勤務し、フランスとイタリアへ料理留学されました。
料理するのはもちろん、食べるのも大好きで、世界各国のおいしいものの話をして盛り上がると、勢い余って目の前の人をハグしてしまうような、朗らかなお人柄が魅力です。

「クラシックなフレンチといえば、数時間かけて肉や野菜を煮込んでフォン(ダシ)をとり、たっぷりのバターと生クリームを使って濃厚なソースで仕上げるもの。
でも、1970年代にヌーベル・キュイジーヌ(フランス語で、新しい料理の意)が提唱されると、調理時間は短縮され、あっさりと軽やかな味わいになりました。
そしてさらに、最近は、しょう油やみりん、海苔、麹など、和の食材を使って作る新しいフランス料理(言ってみれば、ヌーベル・ヌーベル・キュイジーヌ!)が、北欧やオーストラリア出身のシェフによって生み出され、世界各地で広がりを見せています」

「素材の組み合わせ方が新鮮で、個々の味が引き立ち、それもおいしい。
皿にアシンメトリーに盛りつけられた様子は、美しくて、心も華やぐのよ」

「絵を描くように盛りつけたら、料理って楽しいなあ……って、心の底から感じられると思う。肉じゃがを作れる人ならみんな作れる位、ほんとうに作りやすいレシピを提案して、毎日、家族のために料理してきた人に、作ってほしいな」

編集部一の田舎育ち、フレンチをいただいた経験もそう多くなく、作ったこともなかった私が、試作を重ね、わかりにくい箇所の書き方について、何度も先生にご相談して記事にまとめました。

試作した料理を盛りつけ、編集部のみんなに出して、「きれい!」「おいしい!」と言ってもらえたときの、うれしかったこと!
幾つになっても、「初めて」を経験するドキドキとワクワクは、いいものです。

4品から成るコースが、3時間かからずに、完成します。
この冬、ぜひとも腕を振るってお楽しみください。

※写真を撮影してくださったのは、長嶺輝明さんです。
お料理の美しさ、お皿に映るドラマチックな陰影も、ぜひぜひ堪能していただけたらうれしいです。
(担当・長谷川)

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暮しの手帖社 今日の編集部