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暮らしのなかのあたたかさ

2023年12月04日

暮らしのなかのあたたかさ
(27号「ヨゼフ・ラダが描く 冬のチェコ」)

ある日、輸入食品店の棚に可愛らしい箱入りのチョコレートが並んでいて、思わず手に取り、見入ってしまいました。小さな四角いチョコレートの包装紙ひとつひとつに、雪の積もった教会、もみの木を抱える男の人、クリスマスの飾りを見上げる子ども、そり遊びをする子どもたち……素朴で楽しそうな人々の暮らしが描かれ、「JOSEF LADA(ヨゼフ・ラダ)」と作家名があります。箱の裏面には「チェコのクリスマス」の過ごし方が紹介されていましたが、その文化は初めて知ることばかりでした。ヨゼフ・ラダとはどんな人? チェコのクリスマスについてもっと知りたいな、と思ったことがこの企画のきっかけとなりました。

ヨゼフ・ラダは1887年生まれ。自然や動物に親しんだ子ども時代の経験や、田舎の伝統的な暮らしを心に置きながら、数多くの作品を描いたチェコの国民的な画家です。二人の娘たちのために考えた黒ねこの物語『ミケシュ』をはじめ、『きつねものがたり』『おばけとかっぱ』などの童話の作家でもあります。
今回、ラダの作品のなかから特に冬の暮らしを感じられる絵をご紹介します。心が和む美しい色彩の絵。その根底には、自然界への敬意や、なにげない暮らしのなかに安心できる確かなものがあるという、強い思いが込められているように感じました。
『Mikeš(ミケシュ) チェコから来た小さなベーカリー』、『小さな絵本美術館』をはじめ、たくさんの方にお力をいただき、ご縁に恵まれて編んだ誌面です。あたたかいラダの絵とともに、チェコのクリスマスの文化をゆっくりお楽しみください。(担当:佐藤)

ふかふかの履き心地をお試しください

2023年12月01日

ふかふかの履き心地をお試しください
(27号「ルームシューズをあの人に」)

寒さが増してきて、編み物が楽しい季節がやってきました。「今年は何を編もうかな?」と考える時間も楽しいですね。そんな編み物好きの方におすすめしたいのが、今号でご紹介している「ルームシューズ」です。
ニットデザイナーのサイチカさんに、「丈夫で暖かく、すてきなデザインのルームシューズを考えてください」とわがままな依頼をしたところ、すばらしい作品を考えてくださいました。
誌面の編み図を見ると、難しそうに思えるかもしれませんが、解説通りに編んでいくと、あら不思議、思ったほど難しくなく、編むのが楽しくなってきました。編集スタッフは既に3足編み、飽きることがない、と言います。足にぴったりとフィットし、底がふかふかしていて気持ちよく、本当に暖かくて、幸せな気持ちになります。
誌面でルームシューズ着用のモデルを務めるのは、5世紀4号から本誌の1頁目の写真を撮り続けてくださった写真家・砺波周平さんのご家族。ご自宅で履いてリラックスして過ごす様子が写真になっています。
ルームシューズは2つの形で、サイズを調整できます。ご自分のためや、大切な方へのプレゼントに編んでみてくださいね。(担当:平田)

今年もこの季節がやってきました

2023年11月30日

今年もこの季節がやってきました
(27号特別付録「世界を旅する猫のカレンダー」)

2022年版からはじまった、年末年始号の特別付録のカレンダー。
3作目となる今回のテーマは「旅」。料理人でイラストレーターのトラネコボンボンさんに「世界を旅する猫」を描きおろしていただきました。
トラネコボンボンさんらしいチャーミングな猫が、シロクマや大きなクジラに会いに行ったり、イタリアで優雅にパスタを食べたり……自由気ままに世界各地を旅してまわります。

コロナウイルスによる制限が落ち着いても、悲しいかな、円安などの影響もあり、まだ海外旅行は遠のいたたまま……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。のびのびと旅を楽しむ猫さんを眺めて、わたしならここでこんなことをしたいと想像しながら、ご一緒に、心を旅させてください。

カレンダーを綴じこんだ袋は、プレゼントの包装紙をイメージして作りました。旅する猫がちりばめられつつ、来年の干支の辰もしっかり登場しています。

こぶりなサイズの壁かけタイプで、どんなお部屋にもなじむ、シンプルなデザインのカレンダーです。毎年飾ってくださっている方は定位置に、はじめての方はお気に入りのスペースにぜひ。(担当:空地)

ゴミ捨てを制すれば、暮らしが快適に

2023年11月29日

ゴミ捨てを制すれば、暮らしが快適に
(27号「暮らしを変える、ゴミの捨て方」)

ゴミを分別していると、判断に迷うことはありませんか。
「プラスチックのシールは、はがしたほうがいいの?」「食用油のびんは?」「びんの内蓋は取る?」……そんな小さな「もやもや」を一掃したいと思い、この企画を考えました。

私たちがゴミを出したその先のことは、よく知らないことが多いものです。たとえば、リサイクルされるびんや缶、プラスチック類などは、「きれいなもの」であることが条件となっていますが、それはどの程度きれいで、どれほど分別されていないといけないのでしょうか。
取材を進めると、大抵のものは「人の手」によって分別作業が行われていることがわかりました。汚れのついた適さないものなどを手作業で除去することで、リサイクル率は高まり、質のいい資源となるのです。そうと知ると、家庭での分別がいかに大切かがよくわかります。

また、良かれと思ってしていることが、逆効果なこともあります。たとえば、PETボトルやプラスチック製容器包装は、どうしてもかさばって家の中でも場所を取るのが、悩みのたねです。そこで、これらを細かく切って袋に入れるという方もいるようですが、これはNG。切り口で袋が破れたり、リサイクル工程の途中でうまくまとまらなかったり、識別マークがわからなくなったり……と困ることがあるそうです。

そのほかにも、紐を使わない段ボールのまとめ方や、生ゴミなどの可燃ゴミを出すときのマナーなど、知っておくとためになるコツなども紹介しています。

日本のゴミ問題はとても複雑で、調べれば調べるほど規模は大きく奥は深く、この企画も一体どうやってまとめようか……と頭を抱えました。でも、まずは自分ができる身近なところからと考え直し、家庭ゴミにしぼってまとめました。
かつての私のような、ゴミの捨て方に関心のない方にこそ、ぜひ読んでいただきたい記事です。暮らしがぐんと快適になりますよ。(担当:小林)

オーブンで焼いたり、煮込んだり

2023年11月28日

オーブンで焼いたり、煮込んだり
(27号「豚かたまり肉のごちそう」)

クリスマスや忘年会、お正月などの食卓に、かたまり肉の料理はいかがでしょう。
大きなお肉を切り分ける時のなんとも言えないワクワク感は、賑やかな集まりにもぴったりです。
今回は、手に入りやすく、価格も手頃な「豚肩ロース肉」を使い、調理方法や味わいの異なる4つのレシピを料理研究家の若山曜子さんが考案してくださいました。
その中でも、編集部のキッチンで試作をした際に大好評だったのが、「ローストポークとトマトハーブご飯」です。軽くゆでて味つけしたお米の上にかたまり肉をのせてオーブンで焼くと、2品が同時に完成するという嬉しいレシピ。シンプルな味のローストポークとハーブのきいたご飯が、ほんとうによく合う! ぜひ試していただきたい一品です。

「かたまり肉は、多少加熱時間が長くなってもかたくなりにくいのがいいところ」と、若山さんは言います。4つのレシピを試してみると、調理方法によってかたまり肉の食感がずいぶん変わることに驚きました。低温のオーブンでじっくり焼くと「しっとり」、コトコト煮込むと「ホロリ」、蒸し煮にすると「プリッ」と。かたまり肉ならではの、そんな違いも楽しんでいただけたらと思います。(担当:田村)

蒸し料理は、いいことづくし

2023年11月27日

蒸し料理は、いいことづくし
(27号「ウー・ウェンさんのかんたん便利な蒸し料理」)

「ヘルシーなのはもちろん、蒸し時間さえ守れば失敗もないし、まとめて蒸しておけば次の日の料理にも使える。ね、いいことづくしでしょう?」
打ち合わせの時、そんなふうにいきいきと蒸し料理の魅力を語ってくださった、料理家のウー・ウェンさん。
この企画では、里いもやれんこん、鶏ささ身、鶏むね肉、鶏もも肉などを蒸して、出来立てをシンプルな味つけで楽しむ方法を教えていただきました。塩と好みのオイルでも充分おいしいのですが、塩パセリダレや薬味しょう油ダレなどの自家製ダレを合わせると、飽きがこなくてよいものです。誌面では、12種類の自家製ダレをご紹介していますが、どのタレも絶品! ぜひ、お好みのタレを見つけていただけたらと思います。
また、2日目以降は、蒸しておいた鶏肉を使って、バンバンジーや炒めもの、炒飯がパパッと作れるのもうれしいところ。ウーさんの言葉通り、まとめて蒸しておくと重宝しますよ。(担当:井田)

自分から開く

2023年11月25日

自分から開く
――編集長より、最新号発売のご挨拶

こんにちは、北川です。
祝日の一昨日、浅草の雷門通りを歩いていたら、豪勢な熊手の御守りを肩にかついで歩く人の姿がちらほらと。早いもので、鷲(おおとり)神社の「酉の市」でした。去年もこんな光景を見たことをありありと思い出すと、一年は本当にあっという間なんですが、若い頃のような焦燥感ではなく、ほっとする思いが湧き上がってきました。
「この一年、それなりにいろいろあったけれど、無事に過ごせたのだから、まあよかったじゃないか」というような。
世界のあちこちで続いている争いに目を向けると、ただ普通に暮らせることが、いっそうありがたく思えてくる。みなさまは、どんな思いを胸に今年を振り返っていらっしゃいますか。

今号の表紙画は、絵本作家のみやこしあきこさんによる「雪の街」。降りしきる雪のなか、車でどこかへ向かうクマさん。助手席には、プレゼントらしき赤い紙袋。
編集部のある人が、「ソール・ライターの赤い傘の写真みたいな雰囲気だね」と感想をもらしましたが、言い得て妙です。
『暮しの手帖』は年に6冊。どの号も力を入れてつくっていますが、この年末年始号は、とりわけ力こぶができるのです。いつもよりも、ゆったりとした心持ちで読んでくださる方が多いかもしれない。ふだんは離れて暮らす家族や、久しぶりに会う友人に、何かおいしいものをこしらえてあげたい、そう考える人もいらっしゃるだろう――そんなことを想像しながら企画を考え、いざ撮影するのは夏の暑い盛りです。一つひとつの記事については、それぞれの担当者が来週からご紹介しますね。

かくいう私は、「わたしの手帖 笑福亭鶴瓶さん」を担当し、7月初旬、大阪の帝塚山(てづかやま)へ向かいました。帝塚山は高級住宅地として知られているようですが、私が訪ねたのは、ごく庶民的な街並みにあるこぢんまりとした寄席小屋「無学」です。
もしかしたら、鶴瓶さんの落語家としての顔をご存じでない方もいらっしゃるかもしれません。それもそのはず、鶴瓶さんは20歳で六代目笑福亭松鶴(しょかく)師匠に弟子入りするものの、師匠からはまったく稽古をつけてもらえず、本格的に落語に取り組んだのは50歳を過ぎてから。まだ20年ほどのキャリアなんです。
「無学」は、もとは松鶴師匠の邸宅で、師匠亡き後に鶴瓶さんが買い取って寄席小屋に改築しました。若い頃の鶴瓶さんは、すぐ近くのアパートに住みながらここに通い、新婚生活もこの街で送ったといいます。
なぜ師匠は鶴瓶さんに稽古をつけてくれなかったのだろう?
鶴瓶さんが「無学」という場をつくり、24年もの間、地道に運営してきたのはなぜ?
そのあたりはぜひ記事をお読みいただくとして、取材でとくに心に残ったのは、鶴瓶さんの「人に対する垣根の無さ」でした。
はじめに「こんにちは、このたびはありがとうございます」とご挨拶すると、「あなた、前にも会ったことのあるような顔だね」とほがらかに鶴瓶さん。その一言で、場の空気はふっと和み、取材の緊張がほぐれます。
撮影では、照りつける日差しの下、帝塚山をぐるぐる歩き、20歳の頃に住んでいた可愛らしいアパートや、新婚時代に暮らしたアパートなどを案内してくださったのですが(前者は63頁にちらりと写っています)、道ゆく人が「あ、鶴瓶さん!」とたびたび声をかけてきます。鶴瓶さんは一人ひとりと自然体で会話を交わし、写真を求められれば応じ、なんだかとてもフラット。そう、NHKの『鶴瓶の家族に乾杯』のロケシーンそのものなんです。
「人といかに出会って、関わっていけるか。それが生まれてきた意味だと思う。だけど人生は短いからね。一番手っ取り早いのは自分から開くことだと思っているんです」
そう鶴瓶さんは語ります。
確かにその通りだなあ……と胸にしみたのは、私もそれなりに年齢を重ね、「あのとき、どうしてあの人にこれができなかったのだろう」というような後悔があるからかもしれません。
自分から開く。
山あり谷ありの人生を、人との結びつきを大切にしながら歩み、多才なキャリアを積み重ねてきた鶴瓶さん。「格言を言うぞ」というような肩ひじ張ったところは一つもなく、それでいて、「なるほどなあ」と胸に落ちる格言がぽんぽんと飛び出す。年末に、来し方行く末に思いを馳せながらお読みください。
ちなみに私は12月1日、池袋で催される鶴瓶さんの独演会を心待ちにしています。年末だから、夫婦の結びつきが胸を打つ「芝浜」が聴けるかな。鶴瓶さんの落語は、ふだんの鶴瓶さんの語りと変わらずあったかく、江戸の世界にすっと入り込めるのです。

さて、今号は特別付録として、トラネコボンボンさんの「世界を旅する猫のカレンダー」をつけました。
トラネコボンボンさんには、今年一年の目次画を手がけていただいたのですが、毎号どっさりといろんな絵が届き、アートディレクターの宮古さんが頭をひねってデザインする、その繰り返しでした。カレンダーも同じで、12カ月分を大幅に超える点数を描いてくださり、さあどれを選ぼうかと、何度か組み替えて悩んだものです。ぜいたくな悩みですね。
来たる年も、みなさまの暮らしに小さくとも温かな灯りをともせる雑誌がつくれるよう、編集部のみなで頑張りたいと思います。少し早いのですが、どうぞお身体を大切に、よい年末年始をお迎えください。今年もご愛読くださり、本当にありがとうございました。

『暮しの手帖』編集長 北川史織

手話をことばとして生きる、写真家と家族の物語 『よっちぼっち 家族四人の四つの人生』刊行のお知らせ

2023年11月22日

人間は決してひとつになれない
そのことを本作は、
悲しいこととしてではなく、
うつくしいこととして書いている 
西 加奈子(小説家)  ――帯文より

今もっとも注目を集める写真家、齋藤陽道さんによる人気連載が待望の一冊になりました。

齋藤さんは「聞こえる家族」に生まれたろう者、妻のまなみさんは「ろう家族」に生まれたろう者。
そんなふたりの間には、聞こえる子どもがふたり――。
一家はそれぞれの違いを尊重しながら、手話で、表情で、体温で、互いの思いを伝え合って生きています。
本書は、美しい写真とともに紡がれたろうの両親による育児記であり、手話で子どもと関わり合うからこそもたらされた、気づきと喜びの記録です。

カバーの四つの白い器の模様には、ホットスタンプ(加熱型押し)を施しており、中表紙が薄っすらと透けるデザインになっています。
ぜひ、お手に取ってご覧ください。(担当:村上)

※目次はこちらからご覧いただけます。

本棚はその人の内面を映す?

2023年10月11日

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本棚はその人の内面を映す?
(26号「あの人の本棚より 特別編」)

さまざまな分野で活躍する方のご自宅や仕事場を訪ね、本棚の中から思い出深い本や心を刺激した本などをご紹介いただく、本誌の人気連載「あの人の本棚より」。
今号は「特別編」として、以下の5名(登場順)がそれぞれのテーマをもとに本を選び、その本にまつわるお話をしてくださいました。

・角田光代さん(作家)/生きづらさをやわらげる本
・五味太郎さん(絵本作家)/傍らに置いて何度も読む絵本
・益田ミリさん(イラストレーター)/“未来”が待ち遠しい本
・安田登さん(能楽師)/“女性の時代”を振り返る本
・しりあがり寿さん(漫画家)/なんだかよくわからなくて面白い本

国内外の小説、エッセイ、絵本、漫画など、いろいろな本を紹介いただきましたが、選書テーマにも、その人らしさや関心のある事柄が表れていて面白いですよね。取材の前後は、寝ても覚めても読書に追われていました。とても大変ではあったのですが、ふだん自分では手に取らない分野の本や、いま話題の漫画も読むことができて、大充実の読書体験に。
それぞれの方の本との付き合い方や、読書と暮らしのかかわりなどについてもお聞きしています。興味深いお話がたくさんありますので、どうぞご覧ください。(担当:田村)

一人ひとりの暮らし

2023年10月10日

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一人ひとりの暮らし
(26号 特別付録 創刊75周年記念ポスター)

創刊75周年を記念し、絵本作家のヨシタケシンスケさんにお願いして大判のポスターを制作しました。
モチーフは、30組の暮らしの様子。一人ひとりにそれぞれの暮らしがあり、大切にしている何かがある、というメッセージのようにも受け止められます。イラストをいただいたとき、ほわっと温かい気持ちになりました。
裏面は初代編集長、花森安治による創刊号の表紙画です。戦後間もない時代から現代まで、『暮しの手帖』が大事にする心を一枚に込めました。(担当:中村)

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「今」を感じるお二人の話です

2023年10月06日

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「今」を感じるお二人の話です
(26号「これからの暮らしの話をしよう」荻上チキ×村田沙耶香)

評論家、ラジオパーソナリティなど、多方面で活躍中の荻上チキさん。連載「みらいめがね」では、毎回、これまでにないものの見方、考え方を教えてくれます。
そんな荻上さんの対談相手は、友人で小説家の村田沙耶香さん。芥川賞受賞作『コンビニ人間』や『地球星人』などを通して、社会や他者が押し付ける「幸せ」に対して疑問を投げかけてきました。
「こうあるべき」にとらわれないお二人に、日頃のSNSとの付き合い方や、インターネット上の言論空間、社会規範へのアンチテーゼなどを語り合っていただきました。
対談は、伸びやかで、自由。わたしが印象的だったのは、本との出合いがお二人の考えの基盤になったエピソードです。ぜひお読みください。(担当:中村)

優しい時間が流れる場所で

2023年10月05日

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優しい時間が流れる場所で
(26号「これからの暮らしの話をしよう ミロコマチコ×カプカプーズ」)
連載「ミロコマチコ奄美大島新聞」で、島での暮らしを伝えてくださっている画家・ミロコマチコさん。彼女には、2カ月にいっぺん、飛行機に乗って訪れる場所があります。それは、横浜にある喫茶店「喫茶カプカプ」です。

「喫茶カプカプ」では、「障害がある」とされる人たちが働いています。彼らは店名にちなんで、「カプカプーズ」と呼ばれています。「私はこの場所に助けられている」。ミロコさんにそうまで言わしめるこの店は、いったいどんなところなのでしょう。

本企画では、店を運営する鈴木励滋さん、スタッフのすずきまほさん、ミロコさんが、誰もが安心して存在できる場所づくり、社会のあり方について話し合いました。ミロコさんと「カプカプーズ」が12年間続けている、ワークショップの模様もお伝えします。(島崎)


暮しの手帖社 今日の編集部