1. ホーム
  2. > 単行本
  3. > 戦中・戦後の暮しの記録

暮らしのヒント集

「みっちゃん、早よう」
“松山城のお堀の水に飛び込んで、藻の漂う泥の中に息を詰めて潜りました。機銃の弾が水に入って、ピシピシいう音が聞こえる。(……)火の粉がキラキラキラキラ飛んで、火が街の形のままに燃え盛る。堀端に腰かけ、呆ぼうぜん然と、「ああ、美しい」って思いました。不謹慎だと思うけれど、あの風景は、私が今まで見た中で一番綺麗な風景です。忘れもしない、あれが一番美しかった。”


暮しの手帖社 今日の編集部