“昭和三十一年、私たちは第四回菊池寛賞をいただきました。(……)
受賞の理由は、婦人家庭雑誌に新しき形式を生み出した努力、でした。この受賞は日ごろから親身になってお力添えをしてくださっている先生方、印刷や製本、紙など、裏方の無理な仕事をいっしょうけんめいやってくださっている方々、そして今まで読んでくださった方々のおかげだと思います。その上、日本中の方からわがことのようにたくさんのお祝い状までいただきました。いただいたいちばんはじめの祝電が、未だお目にかかったことのない読者からだと知ったとき、みんなぽろぽろと涙を流してしまいました。”