“もっともらしい創刊号の辞でなく、巻頭言でもなく、一番最後のあとがきの、さらにおしまいの方に、そっと書かれた編集長の創刊にかけた心もち。戦後すぐの昭和23(1948)年の創刊時、生きてゆくのが命がけの明け暮れの日日……私自身が焼け跡に立ちつくし空腹でふるえていたあのころ、『暮しの手帖』は、灯をともして手をさしのべてくれるために始められたんだ―。そう思うと、涙が出そうになって、思わず創刊号を抱きしめてしまった。”
“もっともらしい創刊号の辞でなく、巻頭言でもなく、一番最後のあとがきの、さらにおしまいの方に、そっと書かれた編集長の創刊にかけた心もち。戦後すぐの昭和23(1948)年の創刊時、生きてゆくのが命がけの明け暮れの日日……私自身が焼け跡に立ちつくし空腹でふるえていたあのころ、『暮しの手帖』は、灯をともして手をさしのべてくれるために始められたんだ―。そう思うと、涙が出そうになって、思わず創刊号を抱きしめてしまった。”