いま、「一銭五厘の旗」を立てるなら
土の匂いはもういらないのか
2025年07月23日

春になって土手の菜の花は満開。
でも、子供の頃、両親と山ほど摘んだよもぎやせり、つくしは中々見当たらない。
秋のイナゴとりも、もはや夢だったかのように、イナゴをみつけることも滅多になくなり、植物や虫と一緒に土の匂いを感じて過ごすことを次の世代に残していくことが、困難な気がする。
だが、自分の好きだった世界を、次の世代も望むとは限らない。
のんきに草を摘んで食べていた私の幸せは、私だけのものなんだろうか。
堀越久美子(ほりこしくみこ・読者)
