いま、「一銭五厘の旗」を立てるなら
他人に目を光らせること
2025年07月23日

「昼間、家で何してるの?」
時に近しい人から、時にそうでない人から投げかけられるこの質問に、私はその都度とまどい、言葉に詰まる。それを言ってくる人が、本当に私が昼間家で何をしているか知りたいわけではないと感じられるから。
自分より楽をしているように見える人には、何か言わずにいられない。政治の不正や失策には怒らないのに、自分のまわりや、自分より下と勝手に見なしている人には目を光らせる感じがたまらない。
戦時下の隣組など、住民同士の監視システムを肯定する人って、案外多いのかもしれない。地元の議会でも、「この人は、私たち市民の代表というより、市民を管理する側にいるという認識なのだろうな」というのが言葉の端々から伝わってくることがある。そういう議員の存在に、そういう感覚を持つ議員が決して少数ではないことに、ぞっとしながら傍聴席に座っている。
平野ゆり子(ひらのゆりこ・読者)
