いま、「一銭五厘の旗」を立てるなら
やりたいことを奪われないで
2025年07月23日

「やりたいこと」がいつの間にか「仕事」を指す言葉になっていたり、何かを学ぶ理由が「役に立つから」だったり、書店に行けばビジネス書のような児童書が並んでいたり。とことん資本主義のために生きる社会が悲しい。資本主義の役に立つとは、つまるところ一銭五厘になるということではないのか。
「やりたいこと」を尋ねたら、己の願望ただそれだけの、何の脈絡もない答えが返ってきてほしい。「ぼくら」の人生を生きる大人が、もっといてほしい。
私は一輪車に乗れるようになりたい。そして、風を切る。
結城まこと(ゆうきまこと・読者)
