腸を動かす朝ごはん 休ませる晩ごはん

暮しの手帖社

第1回 藤井恵さんの腸活ごはん

2026年04月14日

5月中旬発売予定の単行本、『腸を動かす朝ごはん 休ませる晩ごはん』のご紹介をいたします。本書の制作中に著者ご本人からうかがった興味深いお話を、隔週で3回にわたってお送りします。

著者は管理栄養士でもある料理研究家の藤井恵(ふじい・めぐみ)さん。健康に暮らすための料理や、忙しい毎日に役立つ、工夫をこらしたレシピが人気です。

藤井さんは、以前から呼吸器系のアレルギーや湿疹に悩まされてきたそうです。
そこで、マクロビオティックや発酵玄米、酵素シロップなど、体にいいといわれるものを調べながらいろいろと試し、食生活を変え、体質改善に励んでいたといいます。
40代になり、腸内環境の改善に関する料理の仕事をする機会に恵まれました。その際にさまざまな知識を得て、自身の体調や食生活を改めて考えてみると、「この不調を緩和するには、腸を整える食生活が必要なのではないか」と気づいたそうです。そして、腸内環境を改善するための料理を考え、私生活でも実践してきました。
それが、今回ご紹介する本書の中の「腸活ごはん」です。

腸活とは食生活や運動、睡眠などの改善によって腸内環境を整える生活習慣のこと。なかでも重要な食生活の要素は3つ。
ひとつは「プロバイオティクス」と呼ばれる、腸内の善玉菌を増やすこと。もうひとつは、その善玉菌の栄養となる「プレバイオティクス」を充分に摂ること。そしてこのふたつを同時に行うことが必要なのです。そのアプローチを「シンバイオティクス」といいます。
シンバイオティクスを適切に続けることで、腸の蠕動運動を促進し、腸内の善玉菌が優位な環境にしていきます。
それによって、便通の改善、免疫機能や基礎代謝の向上、さらには新陳代謝や血流を促し、脂肪の蓄積予防や美肌効果も期待できるといわれます。このように健康へのメリットが大きく、いま注目されているのです。

さて、藤井さんの腸活レシピで「プロバイオティクス」の中心となる食材は、まず大好きな納豆です。さらにヨーグルト、麹、漬物、甘酒、みそなどの発酵食品を積極的に摂ります。

そして善玉菌の栄養となる「プレバイオティクス」の主なものは食物繊維です。海藻やきのこ、オクラなどのねばねば食材、乾物。それらに多く含まれる「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」を摂るのです。
そうした食材を使ったシンプルな料理で毎朝しっかりと食べる。藤井さんは、家族と一緒にしばらくこの「腸活ごはん」を続け、テレビ番組や雑誌などでもさまざまな腸活レシピを提案してきました。
忙しい朝は、手間と時間がかかる料理はあまり作りません。和えものを中心とした小さめのおかずを2品ほど。しかも和えものは、器に盛り合わせて、各自が混ぜて食べるスタイルですから、作る負担はぐっと少なくてラクラクです。
そして、朝はお米のご飯をしっかり食べて、エネルギー源である糖質を摂ります。雑穀やもち麦入りのご飯です。
本書より、藤井さんの朝ごはんの献立をひとつご紹介します。ぜひご参考にしてください。

次回は、「腸を休ませる」食事についてのお話をお送りします。


納豆、海藻、きのこと、腸を動かす食材を合わせたひと品を中心に、
具だくさんのみそ汁と温泉玉子で、たんぱく質と野菜もバランスよく。
火を使うのはみそ汁だけ、というのもうれしい献立です。

◎納豆めかぶきのこ梅干し
材料(2人分)
・納豆…2パック(80~100g)
・めかぶ(味つけされていないもの)…60g
・塩ゆできのこ…60g
・梅干し…1コ
・しょう油…小サジ1杯

作り方
1 納豆はしょう油を加えて混ぜる。梅干しは種を取り、果肉をちぎる。
2 器に塩ゆできのこ、めかぶ、納豆、梅干しを盛る。

◎豆腐、小松菜、にんじんのみそ汁
材料(2人分)
・木綿豆腐…1/2丁(150g)
・小松菜…150g
・にんじん…1/4本
・ダシ… カップ2杯
・みそ…大サジ1と1/2杯

作り方
1 小松菜は長さ3cmに切る。にんじんはうすい輪切りにする。
2 鍋にダシ、にんじんを入れて中火にかけ、煮立ったら1~2分煮る。小松菜の茎を加え、豆腐をひと口大にちぎって加える。小松菜の葉を加えて2~3分煮る。
3 2の小松菜の茎に火が通ったらみそを溶き入れ、煮立つ直前に火を止める。

◎貝割れ温泉玉子
材料(2人分)
・温泉玉子(市販)…2コ
・貝割れ菜…20g

作り方
1 貝割れ菜は根元を切り落とし、長さを3等分に切る。
2 器2つに温泉玉子を1コずつ入れ、1を半量ずつのせる。


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5月中旬刊行予定『腸を動かす朝ごはん 休ませる晩ごはん』藤井 恵 著

料理 藤井 恵
写真 福尾美雪