新刊のご案内

”頼れるごちそう”の本が、できました。

2025年12月08日

今年もあっという間に12月。
忘年会にクリスマス、大晦日、そしてお正月。ごちそうの季節がやってきました。

普段はなかなか会えない家族や友人と、せっかくだからゆっくり食事を楽しみたい。そんなふうに、自宅での集まりを計画している方も多いのではないでしょうか。

一方で、「何を作ろう」「ちゃんとできるかな……」と、少し気が重くなるのも事実。私自身、年末まで慌ただしく過ごす中で、毎年のように同じ悩みを抱えています。

そんな方の背中を、そっと押すような一冊を届けたい。
『別冊暮しの手帖 ごちそうの手帖2026』は、その思いから生まれました。

巻頭では、食をこよなく愛する、スタイリストの伊藤まさこさんと、フードエッセイストの平野紗季子さんに、「ごちそうの新基準」についてたっぷり語っていただきました。お二人が語る、ごちそうの原体験や価値観はとても新鮮で、読むうちに固定観念がほどけ、「自由に楽しめばいいんだ」と、気持ちがふっと軽くなります。

誌面には、ほかにも読みごたえのある特集が盛りだくさん。

レシピは、なんと全90品を掲載。

「『暮しの手帖』編集部員が何度も作っている、簡単なのにごちそうになるレシピ」では、私たち自身がおもてなしの場で本気で頼りにしているメニューばかりを集めました。作りやすさも、おいしさも、自信をもっておすすめできます。

「噂のあの人のおもてなしのルール」では、
料理人の稲田俊輔さん、料理家の上田淳子さん、吉田愛さんが登場。
「キッチンにこもりきりになってしまう」「段取りがうまくいかない」といった、誰もが抱えるリアルな悩みに、レシピと工夫で答えていただきました。

さらに、とじ込み付録として、
1974年に小社から刊行され、15万部を記録した伝説の料理本『一皿の料理』を抜粋復刻で収録しました。
フランス料理界の巨匠・常原久彌(つねはらきゅうや)さんによる、プロの技が詰まった一冊です。「ご馳走は一皿で充分」という考え方は、いまの時代だからこそ、より心に響きます。
暮しの手帖創業者・花森安治による装画、大橋鎭子によるレイアウトという、ビジュアル面の魅力も必見。冒頭では、平野紗季子さんが『一皿の料理』の味わい方を語ってくださいます。

そのほかにも、
パフォーミングアーティストのアオイヤマダさん、スープ作家の有賀薫さん、俳優の松重豊さんによるエッセイ、人気イラストレーター・死後くんによるマンガなど、ジャンルを超えた豪華な顔ぶれがそろっています。

ごちそうの準備を思うと、ちょっと憂鬱になることもあります。
だからこそ、この一冊に、気持ちがラクになる考え方、すぐに真似できる段取りの工夫、そして「ごちそうの本当の楽しみ方」をギュッと詰め込みました。

年末、忙しいあなたにこそ、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

そして、12月12日からは期間限定でnoteもスタート。
普段はなかなか語ることのない制作秘話を、全7回にわたってたっぷりお届けします。こちらもぜひお楽しみに。

別冊 暮しの手帖『ごちそうの手帖2026』編集人 須藤晃代

ごちそうの手帖2026