新刊のご案内
健康のために〇〇を食べる??
2025年10月01日

思い返せば、私がはじめて料理研究家の有元葉子さんに取材をさせていただいたのは、
もう10年以上も前のことです。
それから何度もお話を伺って、料理を教えていただいて、誌面にして。
料理だけでなく、ご自身の暮らしについてもご紹介いただきました。
いつお会いしても、有元先生は溌剌としていて、料理はどれもとてもおいしくて、暮らし方は端正で美しい。
雑誌や書籍、テレビなど複数のメディアで活躍し、ご自身のSNSでも活発に発信されています。
そして、多忙を極める仕事の合間に、イタリアなどの海外へ行かれる。
「どうして、いつもそんなに元気でバイタリティに溢れていらっしゃるのか?」
その素朴な疑問がこの本の始まりでした。そう感じる方は、みなさんのなかにも多いのではないでしょうか。
「人間にとって、食はすべての基本」という主旨のお話は、いろいろな側面から伺ってきました。
では、有元先生のふだんのリアルな食事は? 健康のためにどんなことに気をつけていらっしゃるのでしょう?
そうしたことを率直にお聞きすると、おっしゃいました。
「“健康のために〇〇を食べる”ということはしていないんですよ。
自分がそのときに食べたいと感じるものを、おいしく食べる。
それが結果、からだにいいのだと思います」
そのためには、シンプルなものでいいから、食事を自分で作ることも大切、とも。
だって、本当に自分が食べたいもの、おいしいと感じるものは、人任せでは食べられないでしょう。
とはいえ、ただ好みのものを食べるという意味でもないのです。
からだが欲するものを正しく感じ取れば、
それはきちんと理に適った「自分のからだにいいもの」なのですね。

この本では、有元先生の好きな料理、実際の日常のリアルな食事が紹介されています。
玄米ご飯、白米のご飯、豆、乾物、肉、魚、地中海式食事法にかなったイタリアン……。
ぜひみなさんも、ご自身のからだが「食べたい」と言う、おいしいものを。
ご自身の“結果、からだにいい”ものを、そうした食のあり方を。
ぜひ、この本を読んで見つけてみてください。
『暮しの手帖』編集部 宇津木 貴
