あたたかい人

2020年03月27日

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あたたかい人
(5号「わたしの手帖 心の垣根をなくしたら」)
今回の「わたしの手帖」は、東京で一人暮らしをしている、
86歳の星信郎さんが登場します。
これまでの人生の歩みの中で、大切にしてきたことを伺いました。
星さんのお住まいは、日あたりの良いマンションの6階。
お部屋には、たくさんの植物が並び、
大きな鉢にはイチゴがたくさん実っています。
ワインの木箱は小さな棚に、囲碁盤には脚をつけてサイドテーブルに、など、
さりげない工夫に満ちていました。
その全体が調和したは、とても居心地がよく、
なんて豊かなんだろう、と思いました。

長い間、美術学校で教師をしていた星さんは、
目に見えるものだけでなく、人と人との関係性の中にも、
美しさや調和を見つけ、大切にしています。
東北訛りでゆっくりと、明るく冗談を交えながら率直にお話をされる星さんの言葉に、
力が抜けてほっとしたり、ハッと、気づかせてもらったり……。
取材の帰り道は、わたしの心がほかほかに温かくなっていました。
「心の垣根は、持つまいって思ってるよ」
そう話す、星さんの人生の手帖には、どんな言葉が並んでいるのでしょうか。

写真は、川内倫子さんにお願いしました。
撮影当日はあいにくのお天気でハラハラしましたが、
川内さんがカメラを出すと雲が晴れて、光が差してきた、その瞬間が忘れられません。
(担当:佐藤)


暮しの手帖社 今日の編集部