自分が好きなら、それでいいの

2017年07月25日

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自分が好きなら、それでいいの
(89号「ホルトハウスさんのもの選びのまなざし」)

ああ、なんてかわいいのだろう。
連載「わたしと和菓子」の取材で、ホルトハウス房子先生をお訪ねした6年のあいだ、思わずそうため息をつきたくなるいろんな品々を拝見してきました。
季節ごとにしつらえられた小さな京人形や、半世紀前のアフリカ旅行で求めた木製のピック、フランスのアンティークだという花柄の絵皿……。
世界中から集まった、あらゆる出自のものたちが、ひとつも雑多な印象がなく、暮らしのなかで生かされているのです。
その不思議な統一感と、愛らしさの秘密って?
「どれもみな、自分の眼で、自分が好きで選んだ、かけがえのない大切なもの。人様から見て何の価値もなくても、自分が好きなら、それでいいの」と先生はおっしゃいます。
ものを選び、長い年月をかけて使い込み、愛着をもって育てていく喜び。ものと使い手との、唯一無二の物語をお楽しみください。(担当:北川)


暮しの手帖社 今日の編集部