豆腐を? 豚肉を? それが、驚きのおいしさなのです。
(97号「お正月のわざあり昆布締め術」)
いままでに、鯛の昆布締めや平目の昆布締めなら食べたことがありました。それは、和食のお店で出てくる、ちょっと手をかけたひと品、というイメージでした。
でも、最近聞いたところによると、いろいろな昆布締めがあるそうで……。
調べてみれば、もともと昆布締めが郷土料理として古くから食され、
広く盛んにつくられているという福井県では、白身の魚だけでなく、
カジキなど赤身魚や、果ては牛肉まで、様々あるそうです。
牛肉?
肉の昆布締めって、どういうもの? 以前は生で食べたのかもしれないけど、今は火を入れてから締める? いや、それでは昆布のうま味が入らなそうだ。
では、締めてから加熱調理する?
レシピの指導をお願いしたのは、仕出し料理人の後藤しおりさんです。
今年の春に「しみじみおいしい和のお弁当」で、
菜の花の昆布締めを教えてくださって、とてもおいしかったのです。
そして、実際の誌面では、7種の素材の昆布締めと、それらを使った
7種の展開料理をご紹介しています。
なかでも一番、編集部みんなが驚いたおいしさが、豆腐の昆布締めでした。
いままで食べたことのない、本当にびっくりするほどの、
うま味と風味をたっぷりとまとった味。その独特の風味は、ちょっとチーズのような。
もうひとつは、豚肉。豚肩ロースの昆布締め。
それをさっと料理するのですが、その芳醇なうま味に、軽い衝撃が。
大げさな言い方ではありません。この2種の昆布締めは、初めての方も多いと思います。
ぜひ、この驚きのおいしさを、みなさまとも共有したいのです。
お正月、人が集まる食卓におすすめです。お試しください。(担当:宇津木)