義務だけじゃないのです

2019年08月05日

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義務だけじゃないのです
(1号「わたしが台所に立つ理由」)

 わが編集部の食いしん坊、島崎は、だいたい毎日、お弁当を持参しています。
 と言うと、お弁当箱にいろいろ詰まった絵が浮かぶと思いますが、彼女の場合は、小さな保存容器が4個くらい、それぞれに、メインおかず、サブおかず、ときにはデザートまでがぎゅぎゅっと詰まっています。温めたご飯をお茶碗に盛り、ランチョンマットを広げた上に並べて、「いただきます」。見るたびに、「いったい、いつ作っているんだろう?」と感心してしまいます。
 島崎いわく、「他人がいい加減に作った料理を食べたくないから」。確かに、外でランチをとると、「む、これなら自分で作ったほうが、よほどおいしいぞ」と思う料理がありますよね。
 誤解されないように補足すると、私たちは決してアンチ外食派ではありません。たとえ他人が作ろうと、気持ちをこめて、きちんと作られた料理はありますから。
 今回の企画「わたしが台所に立つ理由」は、そんな島崎が考えました。日々の料理は、大切な家事の一つであり、自分のため、家族のために、義務的にやっている方も多いことでしょう。でも、いまは中食だって充実していますし、そんな時代に、どうして人は毎日台所に立つのかしら? もしかしたら、そこには人それぞれの、いろんな理由があるのでは?
 記事には、3人の方が登場しますが、その「理由」は三者三様でとっても面白く、「なるほど」と思わず深く共感しました。さて、あなたの「台所に立つ理由」は何ですか? (担当:北川)


暮しの手帖社 今日の編集部