小さなユウウツにさようなら

2020年10月08日

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小さなユウウツにさようなら
(8号「ボタンつけのおさらい」)

今年もそろそろ、コートのおしゃれが楽しみな季節がやってきますね。
私はコートが大好きなのですが、衣替えのときに、ちょっとユウウツな気持ちになります。
なぜなら、ほぼすべてのコートのボタンが1つ2つ、プラーンと取れそうになっている現実に直面するからです……!
近年はこのような状態になることが多く、「私だけ?」と思いながらまわりに聞いてみると、
「私も!」という声多数。調べてみると、技術の進歩によって、今や市販の洋服のボタンはほとんど機械でつけられているそう。その影響なのでしょうか。原因は何にせよ、ボタンが取れかかっているコートたちを前に、「きれいに、しっかりとボタンをつける方法を、今すぐ知らなくては」
という思いで、この企画は始まりました。いや、もちろん、ウン十年前に学校の家庭科で習ってはいるんですけどね……。

けれど「どうもきれいにつけられない」と感じているのは、きっと私だけではないはず。
教えていただいたのは、お直し屋さんを営む高畠海さん。丁寧で確かな技術に定評があり、「どんなに難しい依頼が舞い込んでも、まずはできる方法を考える」
という誠実な職人さんです。
今回はコートだけでなく、シャツや、パンツ&スカートのウエストについているホックのつけ方も伝授していただきました。玉留めをせずに裏側もきれいに仕上げる方法や、ボタンホールにボタンがかけやすくなる「糸足」の作り方など、家庭科では教わらなかったコツが満載です。

私も実践しましたが、自分でつけたボタンやホックの仕上がりに、うっとりしてしまいました(笑)。
「なんとなく自己流でつけている」という方に、ぜひ、お読みいただきたい企画です。(担当:田島)

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高畠さんに教わった方法で、シャツのボタンをつけてみました。裏側の糸目がこんなに目立たず、きれいに仕上がったのは初めて!

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ホックはしっかりときれいにつけられる「菊づけ」という方法でご紹介しています。ちなみにわが家にはウエストがゴムのボトムしかなく(笑)、このパンツは同僚のもの。「ちょうど取れかかっていたから助かった」と言ってもらえました。

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取れかかっていたコートのボタンを次々に修復しました。ああスッキリ。裏側に小さなボタン「力(ちから)ボタン」がついていても、つけ方は難しくありません。


暮しの手帖社 今日の編集部