『暮しの手帖』の商品テスト

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1958年の「電気釜をテストする」の誌面。おいしさ、使い勝手、電気代などを考慮し、「あってもよし、なくて一向差支えない」と結論づけた

このところの常子には、ピンチが続きますね。
その発端は「商品試験」。豊富な種類の商品が出回りはじめ、粗悪品も多く混在した高度成長期、『あなたの暮し』で商品を試験して、どれが優れてどれが劣っているのかを読者に示す企画です。
そのモチーフとなった『暮しの手帖』の「商品テスト」も、メーカーの基準とは異なり、実際に暮らすなかで使うようにして徹底的に商品を試すユニークな試験方法で記事を作り、読者の支持を得ていました。
現在ドラマでは、あるメーカーと『あなたの暮し』が対立関係として描かれています。
自社製品の評価が低いことに激怒したメーカーの社長から、常子たちは数々の嫌がらせを受けます。
一方、実際の商品テストでは、大手メーカーはテストの結果を前向きに捉え、性能の改善へ繫げることが多かったそうです。こうしたメーカーの努力の甲斐もあり、メイドインジャパンの製品の質は次第に向上していきました。
商品テストの当時の誌面やエピソード、編集長・花森のメッセージは、現在発売中の別冊『「暮しの手帖」初代編集長 花森安治』にも掲載しております。ぜひご覧ください。(担当:平田)

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現在発売中の別冊『「暮しの手帖」初代編集長 花森安治』


暮しの手帖社 今日の編集部