庖丁の音、美味しい音

2020年06月01日

庖丁仕事_DSC7312

庖丁の音、美味しい音
(6号「庖丁仕事はリズムにのって」)

毎日のごはん作り。
材料を並べて作業に入る前に、想像力をふくらませて、
どんなふうに食べたいかな? と、出来上がりをイメージしてみて下さい。
食感は、シャキッと? ふわふわ? 
美味しいイメージが浮かんだら、さあ、料理に取りかかりましょう。

今回は、料理家の渡辺麻紀先生に、庖丁の持ち方や姿勢から、
野菜の切り方、鶏肉の脂肪の取り方のコツまで、
基本だけれど意外と知らない大切なことを教えていただきました。

取材はまず、庖丁研ぎからスタート。
渡辺先生が「不思議と心が落ち着く」とおっしゃるように、
研いでいるときは無心になり、気持ちがすーっと整ってきます。
なんだか瞑想の時間のようで、習慣にしたいな、と思いました。
(研いだばかりの庖丁は金気が食材に移りやすいので、一晩寝かしてから使うといいですよ)

ご紹介しているレシピは、どれも簡単でおいしいものばかりですが、
なかでも、私のおすすめは、「豚の冷しゃぶ コンカッセソースがけ」。
トマトと玉ねぎ、パセリ、レモン、その美しい色合いの野菜がオリーブオイルでキラキラと輝いたソースを、豚肉にたっぷりかけた一皿です。
撮影の時も、「わぁ、美しい〜! ごちそうだね!」と歓声が上がりました。
手軽に作れるので、この度の在宅勤務の間、お昼ごはんに何度も作っていましたが、
その度に「きれいだなぁ!」と、元気が出るのを感じました。

「キッチンでは、自信を持って、たのしく過ごしてほしい」と渡辺先生。
私は今回の企画で、庖丁が頼もしい相棒のような存在に変わりました。
ぜひ、あなたに合った庖丁使いの姿勢を見つけてみて下さい。(担当:佐藤)


暮しの手帖社 今日の編集部