次代につないでいきたいこと

2020年08月07日

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次代につないでいきたいこと
(7号「小林カツ代さん キッチンから平和を伝えたひと」)

小林カツ代さん。
そのお名前を聞いて、あなたが思い浮かべるのはどんなことでしょうか。

テレビ出演の際の明るい笑顔と豪快な笑い声。
簡単でおいしい家庭料理のレシピ。
料理研究家ケンタロウさんのお母さんであること。

私は今までカツ代さんのことを詳しく知らず、
そんな漠然としたイメージしか持っていませんでした。

ところが、カツ代さんが講演会で語った内容をまとめた新聞記事を読んで、とても驚きました。
明るい笑顔の背景に、戦争にまつわる辛い体験と平和を願う強い想いがあったこと、
料理研究家という仕事に大きな誇りを持ち、
家庭料理を通して、平和について提言することを生涯の指針としていたことを知ったからです。

いわゆる「メモ魔」であったカツ代さんは、
大きな衣装ケースから溢れ出すほどたくさんのノートや手帳を残しています。
そこには、日常のメモに混じって、平和を強く願う言葉がいくつも綴られていました。

ご自身のエッセイや手帳に残る言葉、そして弟子である本田明子さんと長女のまりこさんのお話から、
今回の記事を編みました。
カツ代さんが伝えてきた想いを受け取り、何かを感じていただけたらと思います。(担当 田村)


暮しの手帖社 今日の編集部