花との暮らしの楽しみ方
(22号「花束を思い出に」)
私の住まいの向かいには花屋さんがあり、お客さんとお店の方との会話が、毎日にぎやかに聞こえてきます。
「今日は母の誕生日なの。プレゼントしたいから、花束を作ってもらえる?」
「先日のお花、とっても喜ばれたわ。どうもありがとう」
花束は暮らしのいろいろな場面で、人と人をつないでくれたり、気持ちに寄り添ってくれる存在であることを日々感じます。
みなさんは花束を贈られたら、どのように楽しんでいますか?
生けて楽しむのはもちろん、大切な思い出の花束を、何かの形で手元に長く残すことができたら……と、思ったことはありませんか?
今回、大きな花瓶に生けたあとに、だんだんと小さな花瓶へ変えていったり、花束の一部をとり分けて、ドライフラワーや押し花を作って楽しむ知恵を、「北中(きたなか)植物商店」の小野木彩香(おのぎ・あやか)さんに教えていただきました。
小さなお子さまにもあっという間に作れるほど簡単な、ドライフラワーをつないだモビールや、色鮮やかな押し花の作り方もご紹介しています。
教えていただいた方法で、ラナンキュラスの押し花を作ってみたのですが、白い花びらが少し透明に変化した姿や、その繊細な美しさにハッとして見入ってしまいました。
ぜひ、花束を思い出の形にして、暮らしの中で長く楽しんでみてください。
きっと、見るたびに大切な人との思い出がよみがえり、力をもらえることでしょう。(担当:佐藤)