体も心もほぐす、ダシのおいしさ

2023年09月27日

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体も心もほぐす、ダシのおいしさ
(26号「ずっと、食べていく 対馬千賀子さん」)

料理家・辰巳芳子さんの内弟子として、17年間、一緒に暮らした対馬千賀子さん。いまはスープ教室の講師として、辰巳さん直伝の「いのちのスープ」の作り方を伝えています。
対馬さんに家のごはんで大切にしていることを伺うと、「季節の食材を使って料理をすること、そしておダシをひくこと」と教えてくださいました。「ダシをひく食べ方を守っていきたい」というお話に、ダシは日本の風土の恵みで、祖先の知恵、失ってはいけない大切なものだと、ハッとさせられました。

誌面では、おいしいダシのひき方を、手順写真とともにわかりやすくご紹介しています。教えていただいた方法でダシをひくと、昆布のうま味が出て、だんだんと深い味に変化する過程に感動します。私はこれまでダシをひく習慣がありませんでしたが、1週間分のダシをひき、冷蔵庫や冷凍庫にストックする習慣が身についたいま、安心感が生まれて、本当に助けられています。おみそ汁のほか、煮ものにもすぐに使えますし、おいしくて満足する味わいに気持ちが落ち着くのです。

ダシを使ったおつゆには、「つくねいものすり流し汁」「けんちん汁」「焼きなすのみそ汁」「里いものみそ汁」「鶏そぼろ入りにゅうめん」の5品を教えていただきました。あたたかいおつゆは身体にやさしく、疲れているときほど沁みるものです。ぜひ、ほっとするおいしさを味わってみてください。(担当:佐藤)


暮しの手帖社 今日の編集部