この夏をすこやかに過ごすために

2024年06月06日

この夏をすこやかに過ごすために
(30号「大原千鶴さんの夏をしのぐおばんざい」)

とてもとても暑かった、昨年の夏。東京よりも猛暑が続いた京都や大阪、岐阜などに住む皆さんは、一体どんなふうに乗り越えているのだろうか……と何度も思いました。
この夏も猛暑の可能性ありと、すでに予報されています。いざ本格的な夏が来る前に、京都にお住いの大原千鶴さんに、夏に心がけている食卓の工夫と、繰り返し作っている料理7品を教えていただきました。

大原さんが真っ先に挙げたのは、「台所の清潔を保ち、食材の腐敗を防ぐこと」。それは、生ものの扱いに気をつけて清潔にすることのほか、器の中で完成するくらい、フレッシュな料理を心がける、ということにもつながります。
例えば、定番の豚しゃぶはみょうがの白和えとともに器に盛り、ふたつをお皿で合わせながらいただきます。まだ温かく柔らかな豚肉とひんやりした白和えがよく合い、お肉をしっかり食べられるのに、食べ心地は軽やか。
ご飯にお豆腐としば漬け、薬味をのせただけの「しば漬け豆腐丼」も、シンプルながらおいしく、お昼の定番だと話します。

このほか、しょうがをきかせた「きゅりとなすのあんかけ汁」、ダシをたっぷり含んだ「ズッキーニとお揚げさんの炊いたん」、あっという間に作れる「焼き穴子とピーマンの玉子とじ丼」など、京都らしい、昔ながらのおばんざいを中心にご紹介しています。どれも調理時間は驚くほど短く、体に染み入る味わいです。この夏、きっと暮らしを助けてくれるであろう心強い料理ですよ。
(担当:佐々木)


暮しの手帖社 今日の編集部