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足元に咲く、春の野草をいけてみませんか?

2019年03月26日

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足元に咲く、春の野草をいけてみませんか?
(99号「春の野草をいける」)

ある日の美容院でのこと。手にした本には、身近な草花がお皿や器などにいけられた写真がずらり。草花たちの、自然でやさしくて、どこか凛とした佇まいの姿にくぎ付けになりました。いけているのは、花の教室「日々花」を主宰されている、雨宮ゆかさんです。
なんてすてきなんだろう、私もそんなふうに、いけられるようになりたいな。そんな気持ちがきっかけで、雨宮先生の花教室に通い始めました。

草花をいけると、季節を肌で感じられたり、思わぬ姿への変化に驚いたり……。毎日愛でると、植物の性格が伝わってきておもしろく、小さなたのしみが出来ました。わたしは一人暮らしですが、なんだか同居人がいるような気持ちです。

今回、身近な春の草花を中心に、器や、焼き菓子の型などに自由にいけられた作例をたっぷりとご紹介しています。いけ方のコツも教えていただきましたので、ぜひ暮らしのなかで、小さな春をたのしんでいただけたらうれしいです。

打合せ日のお昼に、写真家のご主人、雨宮秀也さんが手作りのフキノトウ入りフォッカッチャを焼いて下さったことも忘れられません。春の便りのような、ほんのりとした苦味がとてもおいしかったです。(担当:佐藤)

かわいいコックさんはかわいかった。

2019年03月25日

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◎かわいいコックさんはかわいかった。
──編集長より、最新号発売のご挨拶
43ページをご覧ください。
1ページ大でど〜んと「かわいいコックさん」が!
あれですよ、あれ。「ぼうがいっぽんあったとさ〜♪」のあれです。
こういった子どもの伝承あそびを約29万点、日本全国から採集、分類し続けた人物がいた。
その人こそ、かこさとしさん。「だるまちゃん」シリーズなどでおなじみの絵本作家です。

この「かわいいコックさん」(単に「コックさん」とも)、みんなちょっとずつ描き方や歌がちがうんですよね。むかし「ぼくのはね、」「あたしのは、」って、おおぜいで披露しあった記憶があります。あなたのはどんなでしょう?
余談ですが、以前バリ島に行ったときのホテルでインドネシア料理を教えてくださったシェフは、小柄でクルクルまなこ、コック帽をかぶってキョトンとした感じで立っていました。ひと目見るなり同行の妻と「かわいいコックさんだ!」と同時にささやき合ったものです。いや、ほんとにかわいかったんですよ。

記事のご紹介は後日、担当者にゆだねるとして、かこ先生が生涯つらぬかれた「子ども」へのまなざし。親から子へ、歳上から歳下へと伝えていく「あそび」の大切さを、ぼくはつくづく思うのです。
鬼ごっこ、ささ舟、石けり、紙芝居……原っぱや庭、山や海や川で、自分の手足、体を思いっきり使い、工夫をこらしてあそんだ「あれ」が、どれほど滋養のあるものであったことかと。
もし、子どもと過ごす機会があったら、たまにはコンピュータゲームやスマートフォンを小休止、塾通いとかも一日お休みしてもらい、どこかの空き地で「けんけんぱっ」ってやりませんか? 「コッペパンふたつくださいな」とか。

もちろん、子どもだけではありません。
今号の本誌をご覧ください。
自分で海に潜って魚を捕り調理する、道ばたに咲く春の花をいける、四角と三角に裁った生地で春夏のカーテンを縫う、ソーセージやハムを手づくりで……等々、みんな「あそび」のように楽しそう。
あそびは発案と工夫がいっぱいで、人が人に伝えていく大切なわざであり、暮らしの知恵なのだな、と改めて。

第4世紀の『暮しの手帖』も、99号になりました。
次号で100号。その次はまた新しい世紀の第1号となります。

編集長・澤田康彦

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春休み中の娘(小六・京都)にも歌って描いてもらいました。彼女のは耳がなかった!

きっと未来に続きます

『本を贈る』
『本を贈る』
著者 笠井瑠美子、川人寧幸、久禮亮太、島田潤一郎、橋本亮二
藤原隆充、三田修平、牟田都子、矢萩多聞、若松英輔
三輪舎 1800円+税 装釘・装画 矢萩多聞

 厚みのわりに驚くほど軽量のこの本は、贈るように本をつくり、届ける10人の思いがつまったエッセイ(小論)集です。編集者、装釘家、校正者、印刷や製本、取次、営業に従事する人、書店員、本屋、そして批評家と、本をつくるところから読者に届くまでには実に多くの人や仕組みがかかわりあっていることに気づきます。
 私の周辺には本を溺愛する仲間がたくさんいます。つい先日も「事務的に本づくりをしていたら本が可愛そう」というほど本に情熱と愛情をそそいでいるデザイナーとの話に心打たれたばかりです。私たちは見かけがカッコイイ本にどうしても目を奪われがちです。でも、そこを到達点にするより、つくる過程でいちいち「これでいいのか?」と問い、共に制作する人たちと自分たちができうるその時の最高の形は何かを探り、心を寄せることが大事だと教えてもらいました。このデザイナーも贈るように本をつくるひとりだなと思います。そして次の工程へと見送るような気持で思いのバトンをつなげて行く……。
 『本を贈る』にエッセイを寄せた10人が深く本とかかわる仕事に就くようになった理由はそれぞれですが、好運な出会いとともに心揺さぶられる事象と遭遇し、誰かと「わかちあいたい」という衝動が何よりの原動力となっています。それがたったひとりの相手であろうと100万人であろうと、近しい人であろうと知らない誰かであろうと。
 「本はもう終わりだ」と囁かれて時が経ちますが、「贈るように本をつくり届ける」人たちの存在がある限り、本の未来の光は灯し続けられると感じた嬉しい1冊です。これから本をつくる仕事をされたい方にも読んでいただきたいなと強く思います。(上野)

『暮しの手帖のおべんとうのおかず204』発売です!

2019年02月28日

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4人の人気料理家、大庭英子さん、川津幸子さん、今泉久美さん、ワタナベマキさんに教えていただいた、おいしくて、手早く作れるおべんとうのおかず、全204品のレシピ集をお届けします!

この本を手に取ると、試作に明け暮れた日々を思い出します……と、編集担当の北川と平田。
「朝、スーパーで買い出しをし、昼前に会社のキッチンで試作、午後また買い出しをして試作……。なにせ204品ありますから、連日ふたりで一日30品くらいは作ったのではないでしょうか」
「冷めてもおいしいか確認するため、作りたてではなく、時間をおいてから編集部のみんなに試食してもらいました。『このおかずは、冷めても味がしっかりしているね』、『水気が出にくい工夫がいいな』といった声に、よし、このレシピ集はすぐれものだ! と自信をもちました」

たのしくおべんとうを作るために、シンプルな素材と調理法の工夫、詰め方のコツ、おべんとう作りの失敗談を交えて、先生ご自身で役立ててこられたレシピなど、たっぷりご紹介しています。
朝、あわてないために、前日にできる作業も明記しています。
この春から、キッチンの片隅に置いてご活用いただけたら、とてもうれしいです。

本書は、ご好評いただいた別冊を書籍化したもので、『暮しの手帖のおべんとうのおかず196』のシリーズ第二弾です。
詳しい内容は、下記のリンクより。(書籍担当:佐藤)
http://www.kurashi-no-techo.co.jp/books/b_1186.html

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玄関は自由だ

2019年02月14日

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玄関は自由だ
(98号「玄関のしつらえ」)

 昨年の10月半ばからの2カ月間、
わたしの頭の中は、「玄関」でいっぱいでした。
ただきれいだね、すてきだね、で終わらない、住人らしさや主張のある玄関は一体どこにあるものか……。街を歩いていても、この家の玄関はどうかしら……と、見知らぬお家を見定めたりして(たいへん失礼なことです)。遠方のため、取材が難しいということもありました。
玄関ハンターと化した私は、すべての取材先が決まるまでの間、緊張と不安で眠りの浅い日々を送ったのです。
 かくして年が明け、その企画がようやく形になりました。
「玄関を見せていただけませんか? ええ、玄関だけでいいんです」という、ちょっと不思議なお願いに応えてくださった、マンションあり、一軒家ありの8軒、職業もさまざまの11名の方々。本当に有難いことです。
 ぜひ、玄関を大きく切り取って見せた写真をご覧になってみてください。お話もたくさん聞かせていただきましたが、その人が大切にしていること、家や家族の歴史など、一枚の写真から伝わるものがあります。
 いわゆる表玄関や内玄関といった空間の使い分けが減った昨今、玄関のありようも人それぞれ。取材を終えた今は、それぞれの感性がこんなにものびのびと表れていて、玄関って自由でいいんだ、と感じます。(担当:佐々木)

7歳から70代の方まで

2019年02月12日

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7歳から70代の方まで
(98号「みんなが大好きな、あのキッシュ」)

かれこれ7~8年前のことです。
友人とともに「カモシカ」という名の喫茶を訪れ、「じゃがいものキッシュ」を頼み、口へ運んだ瞬間、衝撃がはしりました。
香ばしくてサクサクの生地、うすくスライスされたじゃがいもの食感……。
あぁ、なんておいしいんだろう、と夢中になり、あっという間に平らげてしまったことを今でもよく覚えています。
それが吉岡秀治さんと知子さんのお二人による、「オカズデザイン」のキッシュとの出合いでした。
以来、お二人が不定期で営まれている前出の喫茶へ足を運び、幾度となくキッシュをいただくごとに、「このキッシュを家でも作ることができたら……」という思いがふくらんでいきました。
念願叶ってこのたびお二人に教えていただいたのは、オカズデザイン定番のじゃがいもをうすくスライスしたキッシュのほか、「マッシュポテトと豚肉、香菜のキッシュ」「にんじんと鮭、ドライトマトのキッシュ」の3種。
「生地から作る」となると、構えてしまう方も多いかと思いますが、実際に作ってみると、ケーキなどのお菓子よりもずっと簡単! そして、なんといってもおいしいので、ぜひぜひお試しください。
また、「キッシュ」と言うと若い女性が好きなもの、というイメージがあるかもしれませんが、オカズデザインの喫茶を訪れて印象に残ったのが、男女問わず、さまざまな年代の方がおいしそうにキッシュを食べている姿でした。
そこで、この企画の1ページ目では、お二人のキッシュが大好きな方々に、その魅力を語っていただきました。なんと、7歳から70代の方までがご協力くださったのですが、みなさんへの取材を通して、なぜお二人のキッシュがあんなにも愛されるのか、あらためて実感しました。(担当:井田)

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昭和歌謡の世界を、たっぷりと紹介した一冊。

『昭和歌謡は終わらない』 
『昭和歌謡は終わらない』 近藤勝重 著
幻冬舎 1200円+税 ブックデザイン 山家由希

 昭和歌謡の世界を、たっぷりと紹介した一冊。『天城越え』『神田川』『なごり雪』『時の過ぎゆくままに』……160を超える名曲が取り上げられており、歌詞もたくさん載っているので、本文を読むのを中断して、ついつい歌ってしまうくらいです。
 著者の近藤勝重さんは、元新聞記者。文筆家でありながら、ラジオの特番で昭和歌謡のDJ役まで務めてしまう、ツワモノです。ゆえに、テーマも粒ぞろい。男と女、政治、スター、AIまで、世相をからめながら、時にしっとりと、時に痛快に解説しています。
 昭和歌謡にまつわるエピソードも豊富。例えば、久世光彦のエッセイから引いたという、こんな話も。美空ひばりのコンサートの終演後、楽屋にかけつけた久世は、新曲のテープを彼女に聞かせたそうです。ひばりは、ポロポロ涙をこぼし、かすれた声で歌ったのです。その様子は、まるでドラマの一場面のよう。彼女の歌が、今も多くの人の心を捉えて離さない、その理由がわかります。

 最も読みごたえがあったのは、「二人のカリスマ なかにし礼&阿久悠」の章。言わずと知れた二人ですが、軟派と硬派の対比対照が実に鮮やか。『石狩挽歌』(作詞・なかにし礼/作曲・浜圭介)では、北原ミレイが「オンボロロ」と唸り、『舟唄』(作詞・阿久悠/作曲・浜圭介)では、八代亜紀が包み込むように「ダンチョネ」と歌う。二人のカリスマがいたからこそ、昭和歌謡は幅と奥行きを持ちえたのだと、思い知りました。
 ちなみに、私は断然、阿久悠派。『また逢う日まで』『もしもピアノが弾けたなら』『津軽海峡・冬景色』『時代おくれ』……好きな歌を挙げたらきりがありません。そして何より、阿久悠さんは『暮しの手帖』に一年半ほど、詩をお寄せくださいました。10年ほど前、そのページの担当者の一人として、私も阿久悠さんの原稿を心待ちにしたものです。

 さかのぼって1993年、春の選抜高校野球で『今ありて』が新大会歌として採用されました。作曲は谷村新司、作詞は阿久悠。当時、著者は新聞社の論説室にいて、開幕当日の朝刊にセンバツの社説を書いたそうです。そのころ私は高校生で、のちに阿久悠さんにお目にかかるなんて思いもせず、『今ありて』を口ずさみました。
 「今ありて 未来も扉を開く
  今ありて 時代も連なり始める」

 そして、四半世紀。時代は連なり、平成もあとわずか。
 しかし、まぁそう焦らず、まずは本書を読んで、昭和歌謡の素晴らしさを堪能してください。今はYouTubeという便利なものもありますから、分別盛りの方はもちろんのこと、若い方も、ぜひ昭和歌謡を聴いてみてください。そのパワー、その情感、きっと心奪われることでしょう。
 さあ、あなたも、プレイバック昭和! (圓田祥子)

沖縄に暮らす女性陶工を訪ねました

2019年02月06日

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沖縄に暮らす女性陶工を訪ねました
(98号「土と火とともに生きる――古村其飯さんの器と暮らし」)

世界中を旅する写真家の在本彌生さんから、
「沖縄でとても魅力的な女性に出会ったんです。ぜひ取材しましょう!」と、お声かけいただいたのは、昨年の初夏のことでした。
古村其飯(こむら・きはん)さんという、50代の陶工です。
何やら古めかしいお名前、作られる焼締の器も渋く、力強い美しさがあり、お会いする前は、どんな方なのだろう、と緊張しました。
私と在本さんが沖縄を訪れたのは、昨年10月のはじめ。
大型台風の直撃後で、水道や電気が復旧したばかりの大変な時期にもかかわらず、古村さんは柔らかい笑顔で、地元で獲れた野菜や玉子、肉を使った数々の沖縄料理でもてなしてくださいました。
元は鶏小屋だった場所を整えて自宅兼工房にし、近所で土を採り、器を作る古村さん。
「普段から不便な暮らしの方が、何かあった時にうろたえないのよ」
という言葉が印象的でした。
野性味あふれる彼女の暮らしを間近で見て、
都会に暮らす私は、自然とともに生きている感覚が鈍っていることを思い知らされました。
身の周りの自然の声に従い、無理なく生きる古村さんの姿から、
何かを感じ取っていただけたらうれしいです。
写真(撮影:在本彌生)は、担当編集である私をイメージした器を、古村さんが作ってくださった時の様子です。(担当:平田)

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じゃがいもの版画なんです!

2019年02月04日

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じゃがいもの版画なんです!
(98号「山室さんのじゃがいも版画教室」)

緻密でやさしい風合いの草花や鳥、虫たち。
切手形の和紙に描かれたものもあります。
にわかには信じがたいのかもしれませんが、
これらは、「じゃがいも版画」なのです。
北鎌倉の山室さんは、独自の手法を生み出しながら、
30年近くも制作を続けていらっしゃいます。

鳥のふっくらとした羽毛には2版、3版と重ねた多色刷りを。
大きな絵柄には別の版を合体させるなど、熟練の技が施されています。
版材が生ものですので数多くは刷れず、
せっかく彫った版は長く保存することもできません。
でも、じゃがいもの水分と澱粉が適度に絵の具と混ざり合うためか、
やわらかでしっとりとした刷りが得られるのが魅力です。

8年前に山室さんの作品に感動して以来、
いつの日か「じゃがいも版画の作り方」のページを作りたい……とずっと願ってきました。
今回ようやくその機会に恵まれ、はじめてでもできる初歩的な図案、
「いちご」「かぼちゃ」「紫花豆」「花吹雪」を教えていただきました。

元来不器用な私、試作の時点で何度も失敗……。
「多少うまくいかなくたって、それもじゃがいも版画の『味』ですよ」と
山室さんに励ましをいただきながら、次第に手が慣れていきました。
回を重ねるたび、失敗を次の作品に生かすことが喜びに。
今では、不出来でも仕上がったものは愛おしく、
裏紙に押した「いちご」の試し刷り(写真)でさえ、捨てることが出来ません。

みなさんも、じゃがいもが描き出す世界を楽しんでみませんか。
そこには、物作りの楽しさと喜びがあふれています。
(担当:村上)

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『カシコイ』を、ご存知でしょうか?

2019年02月01日

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『カシコイ』を、ご存知でしょうか?
(98号「幻の児童雑誌『カシコイ』を探しています。」)

戦前(昭和7年)、東京の出版社「精文館」から創刊された、児童雑誌『カシコイ一年小学生』『カシコイ二年小学生』を、ご存知でしょうか?
浜田廣介の「おにのさうだん」(名作「泣いた赤おに」の初出です!)が連載されていたり、まだ無名の新美南吉に作品を依頼していたり、小川未明、北原白秋、鈴木信太郎など…、そうそうたる方が参加されていましたが、全容はわからないことも多い、幻の雑誌です。

昨年、雑誌数冊と100点の原画などが発見され話題となり、私も一部を見せていただく機会に恵まれました。
原画は、ご家族の方が長い間、お菓子箱で大切に保管されていたそうです。
90年近く前のものとは思えないほど色あざやかで、一枚一枚が輝いていて、宝物を見せていただいた、ありがたい気持ちになりました。

『カシコイ』は、童話、童謡、マンガ、ぬり絵、書き方などがぎゅっとつまった構成で、ページのすみっこにウサギの絵があったりと、子どもたちを楽しませる仕掛けや工夫がたっぷり。それに内容が、声をだして笑ってしまうほど愉快なんです。
「もくじ」の一部をご紹介すると…。
 ウサギノオモチ(レンゾク ドウワ)
 ダマサレタ キツネ
 サンジユツアソビ
 ウラレテ イツタ クツ(ドウワ)
(『カシコイ一年小学生』第二巻第一号より)

もくじだけでも、なんだかわくわくしてきませんか?
一部が発見されたとはいえ、まだまだ霧のなかの『カシコイ』。
私たちはどんどん惹かれ、調べを進めていきたいと思っています。

そこで、お願いがあります。
もしも『カシコイ』をお持ちの方、当時お読みになっていた方がいらっしゃいましたら、ぜひ編集部までお知らせいただけますでしょうか?
まわりにいらっしゃる94歳前後の方にも、お尋ねいただけましたらうれしいです。
ご連絡は、郵便、Eメール(dokusya@kurashi-no-techo.co.jp)、fax(03-3364-3521)、いずれでも結構です。

どうか、どこかで眠っている『カシコイ』が一冊でも見つかりますように…!
みなさまからのご連絡を、お待ちしております。(担当:佐藤)

◎発見された雑誌原画や精文館の出版物を展示した、小さな展覧会が開催されています。
京都国際マンガミュージアム(2019年3月31日まで)

忙しいあなたのお役に立ちます

2019年01月31日

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忙しいあなたのお役に立ちます
(98号「驚くほどお肉がおいしくなる『塩糖水漬け』」)

「塩糖水」は、えんとうすい、と読みます。わたしたちの造語です。
「塩、砂糖、水しか使わないのに、こんなにお肉がおいしくなるなんて!」という驚きをストレートに伝えたく、言葉を作ってしまいました。
今もわが家では塩糖水に漬かった鶏ささ身が私の帰りを待っています。
今回ご指導いただいたのは、料理研究家の上田淳子さん。
上田さんは、フランスのシャルキュトリー(ハムやソーセージなど食肉加工品を販売するお店)で働いていた経験を持っています。そこで、塩・砂糖・スパイス類を水に溶かした「ソミュール液」と呼ばれるものに塊肉を漬け、肉に風味と柔らかさを加える方法を学んだそうです。
帰国後、ふと思い立って、スーパーで売っていた「鶏むね肉」をソミュール液に漬けてみた上田さん。いつもはパサつくむね肉がしっとり、「こりゃあいい!」と大感激。
そこで「パサつきがちな肉」に焦点を当てて、鶏ささ身、豚ロースの厚切り肉、豚こま肉といった具合に次々と試し、ちょうど良い塩・砂糖の分量を割り出しました。
フランスでは大きな塊肉に使われていたソミュール液を、少ないグラムで売られている日本のお肉に対応させた上田さん。
お肉が柔らかくなるだけでなく、ほどよい塩味がついてお料理の味が決まりやすくなること、またお肉が少し日持ちするようになるということも、大きな大きなメリット。
誌面では、塩糖水漬けのお肉を使った料理を、はりきって12品もご紹介しています。
今夜はその中から、「鶏ささ身の紙包み蒸し」を作る予定のわが家。
このレシピ、感涙ものの簡単さ&おいしさなのですよ……。
もう何度作ったことか……。
「塩糖水漬け」が、みなさんの毎日の食卓にもお役に立ちますように。(担当:田島)

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艶やかなひと皿です。

2019年01月30日

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艶やかなひと皿です。
(98号「野菜1つで満足おつまみ」)

むっちりとした食感に柔らかな甘み。
弱火でローストしたにんじんは、
なんともセクシーな味わいでした。
オレンジとクミンの香りをまとわせて、
濃厚なサワークリームに赤ワインがよく合います。

料理家の渡辺麻紀さんが教えてくれた、
にんじんが持つ新たな表情。
普段とは違う、艶っぽさがありました。
野菜なので、たくさんいただいても胃が重く感じません。
特集では、にんじんの他、白菜や春菊、椎茸など、
いつもの野菜たちが大人っぽいおつまみになって登場します。
普段はなかなかメインにはならないこれらの野菜は、
渡辺さんの魔法にかかって、主役級に変身。
肉や魚じゃなくたって、
充分満足できるおつまみになるのです。
おまけに、使う調味料を変えるだけで、
ワインのほか、ビールや日本酒、焼酎にも合う自由気ままさ。
このレシピさえあれば、冷蔵庫にあるいつものメンツで、
楽しく呑むことができます。
野菜1種でできるのも、作る人にとっては有り難いですよね。

蠱惑的だけど、どこかヘルシー。
この不思議なマッチングをどうぞ、お楽しみください。

(担当:中村)

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暮しの手帖社 今日の編集部