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暮しの手帖86号「絵を描く編集長 花森安治」

2017年02月09日

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『暮しの手帖』の初代編集長、花森安治(1911年~78年)。
彼は、企画を立て、取材して原稿を書く、といった仕事はもちろんのこと、表紙画から誌面デザイン、はたまた細かなカットまで、雑誌作りのほぼすべてを自身で手がけました。
その絵は、かわいくてユーモラスであったかく、ときにピリッと風刺がきいている。なんだか、複雑な魅力があるのです。
こんな絵を描く花森さんって、どんな人だったのだろう? みんなの胸に、何を遺したのだろう?
編集者で小説家の松家仁之さん、スタイリストの原由美子さん、美術家の横尾忠則さんに、ご自分のなかの花森安治像について語っていただきました。
関連の特別付録は、花森の原画を生かした、2葉のポストカードです。大判サイズですので、小さな額に入れて飾っていただくのもおすすめです。

こんなおもしろい人がいたんだ。そうご興味を持っていただけたら、2月11日より世田谷美術館で始まる展覧会「花森安治の仕事――デザインする手、編集長の眼」を、ぜひご覧ください。(担当:北川)

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・花森安治の仕事―デザインする手、編集長の眼(世田谷美術館)

2017年02月07日

『暮しの手帖』創刊から30年にわたり、表紙画、カット、誌面のレイアウトから広告まで自ら手がけた、花森安治。その多彩な仕事ぶりを知る展覧会が、2月11日より東京の世田谷美術館にて開催されます。

時代ごとの『暮しの手帖』編集術、戦中戦後に他社でかかわった広告宣伝の仕事から、装釘した書籍、愛用品まで……。約750点に及ぶ作品や資料から、その人物像に迫ります。
どうぞお誘いあわせのうえ、足をお運びください。

期間:2017年2月11日(土・祝)~4月9日(日)
場所:世田谷美術館
〒157-0075 世田谷区砧公園1-2
世田谷美術館公式サイト|展覧会詳細は下記のリンクよりご覧ください。
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/exhibition.html

暮しの手帖86号「肉厚のハンバーグ+試作室から」

2017年02月07日

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「ああ、もったいない……」
キッチンで試作する様子をご覧になっていた七條清孝シェフの、溜息交じりの落胆が忘れられません。
「なにか失敗をしているでしょうか? レシピ通りに煮込んだつもりなのですが……」とあわてる私に、シェフはこう仰いました。
「僕たち料理人は、材料のおいしさを1滴だって余すことなく、皿に落とし込みたいと思っているんです。おいしくなあれ、おいしくなあれ、というその気持ちは、案外おろそかに出来ないものですよ」
そして、デミグラスソースを煮詰めたあとの鍋のフチに、ソースがたくさんこびりついていることを指摘されました。
レシピに「2/3の量まで煮詰めます」とあったら、ついそのことだけを目指して、鍋をかき混ぜてしまうもの。だけど、「材料の一滴まで、おいしくなあれ」と思えば、鍋のフチにつくソースも、そのつど、丁寧に中に落とすものではないか……。
前日、キッチンで原稿を書きながら、片手間に鍋をかき混ぜたことを思い出し、ほんとうに恥ずかしくなりました。
この企画では、長年真剣に料理に向き合ってこられた七條さんに、「どうしてレストランで食べるハンバーグは格別においしいのですか。家で作るのとは何がどう違うのか、お聴きしたいのです」とお願いして、実現したものです。
上記のような心持ちのほかにも、家庭でできる工夫がたくさんあって、目からうろこがぽろぽろ落ちました。読めば納得のレシピを、ぜひ誌面でご確認ください。(担当/長谷川)

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試作を重ねてたどり着いた、私の「肉厚のハンバーグ」です。これまで作ったなかで、No.1のおいしさのハンバーグになりました。

暮しの手帖86号「オーブン・レッスン」

2017年02月03日

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私の家にはオーブンレンジがありますが、オーブンを使うのはグラタンやケーキを焼くときくらい。
もっと使いこなしたいと思いつつ、オーブンとの付き合い方が、よくわかっていませんでした。
そんな悩みを料理家のワタナベマキさんにお伝えしたところ、「野菜も肉も魚介も、オーブンで焼くとうま味が凝縮されて、おいしいですよ。焼いている間は手も目もはなせるので、洗い物だってすませられます」と教えてくださいました。
誌面でご紹介しているレシピのほとんどは、予熱をしている間に食材を切り、下味をつけて、あとは焼くだけ。
つくるのがほんとうにかんたんなものばかり(でも、ごちそうに見えます!)なので、これまでオーブンをあまり使ってこなかったことが、もったいないような気持ちになりました。(担当:井田)

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暮しの手帖86号「ビーズ刺しゅうのブローチ」

2017年02月01日

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「ひとつ作るのに2時間くらいです」と、指導してくださったタマスの下森さん。
刺しゅう初心者のわたしは、仕事の合間をぬって試作に取り組みましたが、結局何時間かかったことかわかりません。
でもビーズを一粒ずつ、隙間なく縫い留めていくのは、無心になれてとても楽しい時間でした。
ビーズも糸も、お好きなものをお使いください。糸の色を変えるだけでも、まったく別のものができあがります。2つ目、3つ目は、デザインする楽しさも味わっていただけたらうれしいです。(担当:小林)
タマスは京都発のアクセサリーブランドです。
http://tamas-uca.com/

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暮しの手帖86号「電力は選ぶ時代」

2017年01月30日

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昨年4月、「電力自由化」となり、今までの電力会社以外からも電気を購入できるようになりました。
しかし、周りの人に聞いてみても、東京電力から変更したという方はごくわずか。
よくわからないし、何の不都合もなく電気が来ているから、このままでいいと思っていませんか。
電力会社を変えれば、電気代が変わるのはもちろんですが、価格以外にも選ぶポイントがあるのです。
生活支援サービスがついていたり、地域を応援できたり、自然エネルギーなどの発電方法を選べたり。
電力会社と私たちの暮らしの関係や、電力会社を選ぶことが、自分の暮らしを見つめなおし、未来につながる動きになることをお伝えします。(担当:高野)

暮しの手帖86号「行司千絵さんの洋服世界」

2017年01月27日

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「自分の“好き”を追求することで、自分の世界はどんどん広がり、仲間が増えていくんだな……」
取材を進める中で、そんな思いを強くしました。
奈良に住む新聞記者・行司千絵さんの趣味は、洋服作り。
自分の服に加えてお母さまの服をせっせと作り、やがて友人・知人のためにも洋服を作るようになります。
ご本人とお母さま、行司さんの服を着たご友人たち、たくさんの方々にご登場いただいた本企画。服が持つ、前向きな力を感じていただければと思います。(担当田島)

暮しの手帖86号「平塚らいてうさんのゴマじるこを作ってみました」

2017年01月26日

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連続テレビ小説『とと姉ちゃん』にも登場した、平塚らいてうさんの随筆「ゴマじるこの作り方」。
発売中の本誌では、こちらを当時のままに再録し、再現レシピをご紹介しています。
「風味においても、栄養価においても普通の小豆じるこの比ではない。……この味を一度しったものには、とても忘れられないものとなるでせう」というその味を、お菓子研究家の長田佳子さんに再現していただきました。
寒い季節にじっくりと作りたい、心も身体もあたたまるおしるこをどうぞ。
(担当・平田/写真・豊田朋子)

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最新刊がとどくと……

2017年01月25日

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奇数月25日の発売日を目前に、編集部に数冊の最新刊がとどきます。
新しいインクと紙の匂いがかぐわしい、ぴかぴか、まっさらの誌面です。
では問題。
みなさんは、それを手にとった編集部員たちがどういう反応を示すか、おわかりですか?
「わあやったー!」「完成!」「ぱちぱちぱち!」
だと思いますか?
ちがいます。
正解は、
そおっと、おそるおそる、こわごわと……ページをめくる。
でした。
みんなが気にするのは、自分の担当ページにミスがないか、最後に入れた赤字がちゃんと直されているか、そういう点です。
なかでも特集は、例えば料理のレシピなど、試作・検証しつつ最後の最後まで正確を期してたっぷりの赤字入れをほどこしてしまった。印刷所さんごめんなさい……そして、果たして無事に直しは反映されているかしら?
……という「こわごわ」ですね。
もちろん、綱渡りのぎりぎり仕事ではありません。みんな、時間をかけて真剣にやっております。手前ミソながら、とても丁寧です。
でも、だからこそ、完成を見とどけるまで慎重なのです。
前にいちど、いたずらな編集長がページを繰りながら「あっ」と言ってみたら、みんながぎょっとこっちを見たものです。「冗談です」と言うと、「そういうの、やめてください!」と、おこられました。すみません。

さあ、最新刊、発売です。
犬が川を飛び越える仲條正義さんの表紙画、いかがでしょうか?
できあがったばかりの本誌を眺めると、今号はかなりぎっしり、細かな記事が並んでいるなあ、と(いまさらながら)思いました。
なべ料理、肉厚ハンバーグ、オーブン料理、ゴマじるこ……お料理記事もあたたかいものをたくさんご用意。
ほかに電力の話題や、小池アミイゴさんの「3.11」、行司千絵さんの洋服作り……いろんな角度から「暮らし」を見すえます。
「花森安治の仕事展」を前に、大判ポストカードを2葉、付けました。
明日以降しばらくここ「Blog手帖通信」にて、担当者からそれぞれ内容のご案内を発信しますね。
あたたかな春となりますように。

編集長・澤田康彦

編集長より、新年のご挨拶

2017年01月05日

明けましておめでとうございます。
みなさんはどんな新年をおすごしでしょうか?
編集部はこの冬休み、ゆっくり休んで、新しい春へと舵をきってゆきます。
昨年は、新編集長(わたし)の新体制や、大きな話題となったドラマ『とと姉ちゃん』を迎え、
やることいっぱい、しごとがいっぱい、課題も宿題もいっぱいいっぱい!
という慌ただしい、「疾走」の日々でした。
今年はもうちょっと腰をすえて、じっくりやってゆこうね、
とみんな、目と目で確認しあっております。(そうなりますように)

編集部17人、みんなでひとつのチームですが、ひとりひとりは当然ちがいます。
性別も年齢も出身地も、家族構成も趣味嗜好も。
そのひとりひとりの人格が、
大切なこと、愉しいこと、得意なこと、大好きなことを徹底的に求め、
持ち寄って、とびっきりの雑誌を送り出したいと思います。
それが「それぞれの自分の暮らしがいちばん大事」の基本形だと考えるから。
共通点は、すこぶるフェアに。丁寧で、清潔に。
ホスピタリティたっぷりで。
笑いをけっして忘れずに。
ひとりひとりの読者に、暮らしの正しい情報をお伝えしたい、
暮らしそのものをたっぷり愉しんでいただけますように。
そう願っています。
2カ月に1冊の雑誌、一年にたった6冊の雑誌に、できるかぎり気持ちをつめこみたいと思います。

2017年も、向かい風の強い年、そんな気がします。
大切なものを守りながら、わたしたちは生きてゆく。
それしかやることはない。
『暮しの手帖』が、その一助となれますように。

我ら今年も新鮮な旅人。

2017年1月
編集長 澤田康彦

本年最後のしめくくりも『とと姉ちゃん』で

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今年の弊社はなんと言っても『とと姉ちゃん』の年でした。このテーマでBlogを更新するのはとても久しぶりですね。
かわいらしい子役のみなさん元気かな、主演の高畑充希さんをはじめ出演されたみなさんの顔を浮かべながら、名場面を思い返しています。というのも編集部の入口の壁には春からずっと『とと姉ちゃん』のポスターが貼ってあり、出入りのたびに目に留まるからです。
とと、竹蔵とのお別れ、個性豊かな東堂先生のこと、材木問屋の「青柳商店」と仕出し屋「森田屋」をめぐる騒動の日々、常子と星野さんのほのぼのシーン、そして編集長・花山伊佐次の登場、戦争と闇市の舞台……。『あなたの暮し』出版の部屋や花山編集長の机は、残されている記録写真から本物となって飛び出してきたような感覚を覚えました。
実際、『あなたの暮し』の表紙画は花森安治が『暮しの手帖』に描いたものを再現していましたね。70年近い歳月を経ても魅力的だと思えるのは、驚くべきことです。
花森が作った152冊の『暮しの手帖』、「商品テスト」や「戦争中の暮しの記録」などの名企画、『一銭五厘の旗』に収められた文章、大橋鎭子の『すてきなあなたに』や当時の写真を手掛かりに、創刊時の精神を想い描いていた私ですが、なんと映像で蘇るとはとても不思議なできごとでもありました。毎朝テレビを前にして、笑ったり、ドキドキしたり、涙した6カ月は、親密さと懐かしさが入り交じった特別な時間でした。
そして何より、ドラマを通して初めて『暮しの手帖』や創業者たちに共感してくださったみなさま、『戦争中の暮しの記録』にご注目いただき本をお求めくださった方々からお寄せいただいた熱い声は、私たちを叱咤激励してくださっていて嬉しくもあり、身が引き締まる思いです。その後押しにお応えできるよう、これからも変わらずに本作りを続けて行きたいと考えています。

……私は戦争中の女学生でしたから、あまり勉強もしていなくて、なにも知りません。ですから、私の知らないことや、知りたいことを調べて、それを出版したら、私の歳より、上へ五年、下へ五年、合わせて十年間の人たちが読んでくださると思います。そんな女の人たちのための出版をやりたいと思いますが、どうでしょうか
大橋鎭子
『「暮しの手帖」とわたし』より

人を動かす、
国を変えさせる、ペンにはその力がある
花森安治
『花森さん、しずこさん、そして暮しの手帖編集部』より

最後にみなさんに、お知らせがあります。大晦日の朝からと年明けに再放送の予定が組まれているようですから、どうぞお楽しみください。(担当:上野)

番組放映予定
●12月31日(土)
「とと姉ちゃんと、あの雑誌」午前8時から8時45分 (NHK総合)
「とと姉ちゃん総集編 前・後編」
前編 午前8時45分から 後編 午前10時20分から (NHK総合)
「日曜美術館 “暮し”にかけた情熱 花森安治30年間の表紙画」
午後0時から0時45分(Eテレ)
「美の壺 日々を美しく暮らす 花森安治」午後0時45分から1時15分(Eテレ)

●新年1月8日(日)
「とと姉ちゃん総集編 前・後編」
前編 午後0時45分から 後編 午後2時15分から (BSプレミアム)

※『とと姉ちゃん』の終盤で戦争特集号を出して花山伊佐次は亡くなります。
実は花森は、亡くなる10年前に、『暮しの手帖』96号(1968年)のまるごと一冊を特集企画「戦争中の暮しの記録」にあてました。この号は、『戦争中の暮しの記録』として書籍化しており、現在もお買い求めいただけます。書店で見つからない場合でも、弊社に在庫がございますので、書店にてご注文いただけます。

・特別寄稿:澤田康彦「愛する人に贈るプレゼントは、幸福で甘いものとは限らない」

2016年12月26日

『暮しの手帖』編集長の澤田が、映画『この世界の片隅に』についてソニー・エンタメステーションで特別寄稿しています。
澤田康彦「愛する人に贈るプレゼントは、幸福で甘いものとは限らない」
下記のリンクよりお読みいただけます。
https://entertainmentstation.jp/60122


暮しの手帖社 今日の編集部