1. ホーム
  2. > Blog手帖通信

玄関は自由だ

2019年02月14日

98玄関DSC_0093

玄関は自由だ
(98号「玄関のしつらえ」)

 昨年の10月半ばからの2カ月間、
わたしの頭の中は、「玄関」でいっぱいでした。
ただきれいだね、すてきだね、で終わらない、住人らしさや主張のある玄関は一体どこにあるものか……。街を歩いていても、この家の玄関はどうかしら……と、見知らぬお家を見定めたりして(たいへん失礼なことです)。遠方のため、取材が難しいということもありました。
玄関ハンターと化した私は、すべての取材先が決まるまでの間、緊張と不安で眠りの浅い日々を送ったのです。
 かくして年が明け、その企画がようやく形になりました。
「玄関を見せていただけませんか? ええ、玄関だけでいいんです」という、ちょっと不思議なお願いに応えてくださった、マンションあり、一軒家ありの8軒、職業もさまざまの11名の方々。本当に有難いことです。
 ぜひ、玄関を大きく切り取って見せた写真をご覧になってみてください。お話もたくさん聞かせていただきましたが、その人が大切にしていること、家や家族の歴史など、一枚の写真から伝わるものがあります。
 いわゆる表玄関や内玄関といった空間の使い分けが減った昨今、玄関のありようも人それぞれ。取材を終えた今は、それぞれの感性がこんなにものびのびと表れていて、玄関って自由でいいんだ、と感じます。(担当:佐々木)

7歳から70代の方まで

2019年02月12日

98キッシュDSC_0073

7歳から70代の方まで
(98号「みんなが大好きな、あのキッシュ」)

かれこれ7~8年前のことです。
友人とともに「カモシカ」という名の喫茶を訪れ、「じゃがいものキッシュ」を頼み、口へ運んだ瞬間、衝撃がはしりました。
香ばしくてサクサクの生地、うすくスライスされたじゃがいもの食感……。
あぁ、なんておいしいんだろう、と夢中になり、あっという間に平らげてしまったことを今でもよく覚えています。
それが吉岡秀治さんと知子さんのお二人による、「オカズデザイン」のキッシュとの出合いでした。
以来、お二人が不定期で営まれている前出の喫茶へ足を運び、幾度となくキッシュをいただくごとに、「このキッシュを家でも作ることができたら……」という思いがふくらんでいきました。
念願叶ってこのたびお二人に教えていただいたのは、オカズデザイン定番のじゃがいもをうすくスライスしたキッシュのほか、「マッシュポテトと豚肉、香菜のキッシュ」「にんじんと鮭、ドライトマトのキッシュ」の3種。
「生地から作る」となると、構えてしまう方も多いかと思いますが、実際に作ってみると、ケーキなどのお菓子よりもずっと簡単! そして、なんといってもおいしいので、ぜひぜひお試しください。
また、「キッシュ」と言うと若い女性が好きなもの、というイメージがあるかもしれませんが、オカズデザインの喫茶を訪れて印象に残ったのが、男女問わず、さまざまな年代の方がおいしそうにキッシュを食べている姿でした。
そこで、この企画の1ページ目では、お二人のキッシュが大好きな方々に、その魅力を語っていただきました。なんと、7歳から70代の方までがご協力くださったのですが、みなさんへの取材を通して、なぜお二人のキッシュがあんなにも愛されるのか、あらためて実感しました。(担当:井田)

キッシュ02DSC_0079

昭和歌謡の世界を、たっぷりと紹介した一冊。

『昭和歌謡は終わらない』 
『昭和歌謡は終わらない』 近藤勝重 著
幻冬舎 1200円+税 ブックデザイン 山家由希

 昭和歌謡の世界を、たっぷりと紹介した一冊。『天城越え』『神田川』『なごり雪』『時の過ぎゆくままに』……160を超える名曲が取り上げられており、歌詞もたくさん載っているので、本文を読むのを中断して、ついつい歌ってしまうくらいです。
 著者の近藤勝重さんは、元新聞記者。文筆家でありながら、ラジオの特番で昭和歌謡のDJ役まで務めてしまう、ツワモノです。ゆえに、テーマも粒ぞろい。男と女、政治、スター、AIまで、世相をからめながら、時にしっとりと、時に痛快に解説しています。
 昭和歌謡にまつわるエピソードも豊富。例えば、久世光彦のエッセイから引いたという、こんな話も。美空ひばりのコンサートの終演後、楽屋にかけつけた久世は、新曲のテープを彼女に聞かせたそうです。ひばりは、ポロポロ涙をこぼし、かすれた声で歌ったのです。その様子は、まるでドラマの一場面のよう。彼女の歌が、今も多くの人の心を捉えて離さない、その理由がわかります。

 最も読みごたえがあったのは、「二人のカリスマ なかにし礼&阿久悠」の章。言わずと知れた二人ですが、軟派と硬派の対比対照が実に鮮やか。『石狩挽歌』(作詞・なかにし礼/作曲・浜圭介)では、北原ミレイが「オンボロロ」と唸り、『舟唄』(作詞・阿久悠/作曲・浜圭介)では、八代亜紀が包み込むように「ダンチョネ」と歌う。二人のカリスマがいたからこそ、昭和歌謡は幅と奥行きを持ちえたのだと、思い知りました。
 ちなみに、私は断然、阿久悠派。『また逢う日まで』『もしもピアノが弾けたなら』『津軽海峡・冬景色』『時代おくれ』……好きな歌を挙げたらきりがありません。そして何より、阿久悠さんは『暮しの手帖』に一年半ほど、詩をお寄せくださいました。10年ほど前、そのページの担当者の一人として、私も阿久悠さんの原稿を心待ちにしたものです。

 さかのぼって1993年、春の選抜高校野球で『今ありて』が新大会歌として採用されました。作曲は谷村新司、作詞は阿久悠。当時、著者は新聞社の論説室にいて、開幕当日の朝刊にセンバツの社説を書いたそうです。そのころ私は高校生で、のちに阿久悠さんにお目にかかるなんて思いもせず、『今ありて』を口ずさみました。
 「今ありて 未来も扉を開く
  今ありて 時代も連なり始める」

 そして、四半世紀。時代は連なり、平成もあとわずか。
 しかし、まぁそう焦らず、まずは本書を読んで、昭和歌謡の素晴らしさを堪能してください。今はYouTubeという便利なものもありますから、分別盛りの方はもちろんのこと、若い方も、ぜひ昭和歌謡を聴いてみてください。そのパワー、その情感、きっと心奪われることでしょう。
 さあ、あなたも、プレイバック昭和! (圓田祥子)

沖縄に暮らす女性陶工を訪ねました

2019年02月06日

D98古村さん01SC_0110

沖縄に暮らす女性陶工を訪ねました
(98号「土と火とともに生きる――古村其飯さんの器と暮らし」)

世界中を旅する写真家の在本彌生さんから、
「沖縄でとても魅力的な女性に出会ったんです。ぜひ取材しましょう!」と、お声かけいただいたのは、昨年の初夏のことでした。
古村其飯(こむら・きはん)さんという、50代の陶工です。
何やら古めかしいお名前、作られる焼締の器も渋く、力強い美しさがあり、お会いする前は、どんな方なのだろう、と緊張しました。
私と在本さんが沖縄を訪れたのは、昨年10月のはじめ。
大型台風の直撃後で、水道や電気が復旧したばかりの大変な時期にもかかわらず、古村さんは柔らかい笑顔で、地元で獲れた野菜や玉子、肉を使った数々の沖縄料理でもてなしてくださいました。
元は鶏小屋だった場所を整えて自宅兼工房にし、近所で土を採り、器を作る古村さん。
「普段から不便な暮らしの方が、何かあった時にうろたえないのよ」
という言葉が印象的でした。
野性味あふれる彼女の暮らしを間近で見て、
都会に暮らす私は、自然とともに生きている感覚が鈍っていることを思い知らされました。
身の周りの自然の声に従い、無理なく生きる古村さんの姿から、
何かを感じ取っていただけたらうれしいです。
写真(撮影:在本彌生)は、担当編集である私をイメージした器を、古村さんが作ってくださった時の様子です。(担当:平田)

FB_DSCF6101

じゃがいもの版画なんです!

2019年02月04日

98じゃがいも01DSC_0100

じゃがいもの版画なんです!
(98号「山室さんのじゃがいも版画教室」)

緻密でやさしい風合いの草花や鳥、虫たち。
切手形の和紙に描かれたものもあります。
にわかには信じがたいのかもしれませんが、
これらは、「じゃがいも版画」なのです。
北鎌倉の山室さんは、独自の手法を生み出しながら、
30年近くも制作を続けていらっしゃいます。

鳥のふっくらとした羽毛には2版、3版と重ねた多色刷りを。
大きな絵柄には別の版を合体させるなど、熟練の技が施されています。
版材が生ものですので数多くは刷れず、
せっかく彫った版は長く保存することもできません。
でも、じゃがいもの水分と澱粉が適度に絵の具と混ざり合うためか、
やわらかでしっとりとした刷りが得られるのが魅力です。

8年前に山室さんの作品に感動して以来、
いつの日か「じゃがいも版画の作り方」のページを作りたい……とずっと願ってきました。
今回ようやくその機会に恵まれ、はじめてでもできる初歩的な図案、
「いちご」「かぼちゃ」「紫花豆」「花吹雪」を教えていただきました。

元来不器用な私、試作の時点で何度も失敗……。
「多少うまくいかなくたって、それもじゃがいも版画の『味』ですよ」と
山室さんに励ましをいただきながら、次第に手が慣れていきました。
回を重ねるたび、失敗を次の作品に生かすことが喜びに。
今では、不出来でも仕上がったものは愛おしく、
裏紙に押した「いちご」の試し刷り(写真)でさえ、捨てることが出来ません。

みなさんも、じゃがいもが描き出す世界を楽しんでみませんか。
そこには、物作りの楽しさと喜びがあふれています。
(担当:村上)

98じゃがいも02DSC_0105

98じゃがいも03DSC_0124

『カシコイ』を、ご存知でしょうか?

2019年02月01日

98カシコイDSC_0118

『カシコイ』を、ご存知でしょうか?
(98号「幻の児童雑誌『カシコイ』を探しています。」)

戦前(昭和7年)、東京の出版社「精文館」から創刊された、児童雑誌『カシコイ一年小学生』『カシコイ二年小学生』を、ご存知でしょうか?
浜田廣介の「おにのさうだん」(名作「泣いた赤おに」の初出です!)が連載されていたり、まだ無名の新美南吉に作品を依頼していたり、小川未明、北原白秋、鈴木信太郎など…、そうそうたる方が参加されていましたが、全容はわからないことも多い、幻の雑誌です。

昨年、雑誌数冊と100点の原画などが発見され話題となり、私も一部を見せていただく機会に恵まれました。
原画は、ご家族の方が長い間、お菓子箱で大切に保管されていたそうです。
90年近く前のものとは思えないほど色あざやかで、一枚一枚が輝いていて、宝物を見せていただいた、ありがたい気持ちになりました。

『カシコイ』は、童話、童謡、マンガ、ぬり絵、書き方などがぎゅっとつまった構成で、ページのすみっこにウサギの絵があったりと、子どもたちを楽しませる仕掛けや工夫がたっぷり。それに内容が、声をだして笑ってしまうほど愉快なんです。
「もくじ」の一部をご紹介すると…。
 ウサギノオモチ(レンゾク ドウワ)
 ダマサレタ キツネ
 サンジユツアソビ
 ウラレテ イツタ クツ(ドウワ)
(『カシコイ一年小学生』第二巻第一号より)

もくじだけでも、なんだかわくわくしてきませんか?
一部が発見されたとはいえ、まだまだ霧のなかの『カシコイ』。
私たちはどんどん惹かれ、調べを進めていきたいと思っています。

そこで、お願いがあります。
もしも『カシコイ』をお持ちの方、当時お読みになっていた方がいらっしゃいましたら、ぜひ編集部までお知らせいただけますでしょうか?
まわりにいらっしゃる94歳前後の方にも、お尋ねいただけましたらうれしいです。
ご連絡は、郵便、Eメール(dokusya@kurashi-no-techo.co.jp)、fax(03-3364-3521)、いずれでも結構です。

どうか、どこかで眠っている『カシコイ』が一冊でも見つかりますように…!
みなさまからのご連絡を、お待ちしております。(担当:佐藤)

◎発見された雑誌原画や精文館の出版物を展示した、小さな展覧会が開催されています。
京都国際マンガミュージアム(2019年3月31日まで)

忙しいあなたのお役に立ちます

2019年01月31日

98塩糖水01DSC_0067

忙しいあなたのお役に立ちます
(98号「驚くほどお肉がおいしくなる『塩糖水漬け』」)

「塩糖水」は、えんとうすい、と読みます。わたしたちの造語です。
「塩、砂糖、水しか使わないのに、こんなにお肉がおいしくなるなんて!」という驚きをストレートに伝えたく、言葉を作ってしまいました。
今もわが家では塩糖水に漬かった鶏ささ身が私の帰りを待っています。
今回ご指導いただいたのは、料理研究家の上田淳子さん。
上田さんは、フランスのシャルキュトリー(ハムやソーセージなど食肉加工品を販売するお店)で働いていた経験を持っています。そこで、塩・砂糖・スパイス類を水に溶かした「ソミュール液」と呼ばれるものに塊肉を漬け、肉に風味と柔らかさを加える方法を学んだそうです。
帰国後、ふと思い立って、スーパーで売っていた「鶏むね肉」をソミュール液に漬けてみた上田さん。いつもはパサつくむね肉がしっとり、「こりゃあいい!」と大感激。
そこで「パサつきがちな肉」に焦点を当てて、鶏ささ身、豚ロースの厚切り肉、豚こま肉といった具合に次々と試し、ちょうど良い塩・砂糖の分量を割り出しました。
フランスでは大きな塊肉に使われていたソミュール液を、少ないグラムで売られている日本のお肉に対応させた上田さん。
お肉が柔らかくなるだけでなく、ほどよい塩味がついてお料理の味が決まりやすくなること、またお肉が少し日持ちするようになるということも、大きな大きなメリット。
誌面では、塩糖水漬けのお肉を使った料理を、はりきって12品もご紹介しています。
今夜はその中から、「鶏ささ身の紙包み蒸し」を作る予定のわが家。
このレシピ、感涙ものの簡単さ&おいしさなのですよ……。
もう何度作ったことか……。
「塩糖水漬け」が、みなさんの毎日の食卓にもお役に立ちますように。(担当:田島)

98塩糖水02DSC_0071

艶やかなひと皿です。

2019年01月30日

98野菜DSC_0086

艶やかなひと皿です。
(98号「野菜1つで満足おつまみ」)

むっちりとした食感に柔らかな甘み。
弱火でローストしたにんじんは、
なんともセクシーな味わいでした。
オレンジとクミンの香りをまとわせて、
濃厚なサワークリームに赤ワインがよく合います。

料理家の渡辺麻紀さんが教えてくれた、
にんじんが持つ新たな表情。
普段とは違う、艶っぽさがありました。
野菜なので、たくさんいただいても胃が重く感じません。
特集では、にんじんの他、白菜や春菊、椎茸など、
いつもの野菜たちが大人っぽいおつまみになって登場します。
普段はなかなかメインにはならないこれらの野菜は、
渡辺さんの魔法にかかって、主役級に変身。
肉や魚じゃなくたって、
充分満足できるおつまみになるのです。
おまけに、使う調味料を変えるだけで、
ワインのほか、ビールや日本酒、焼酎にも合う自由気ままさ。
このレシピさえあれば、冷蔵庫にあるいつものメンツで、
楽しく呑むことができます。
野菜1種でできるのも、作る人にとっては有り難いですよね。

蠱惑的だけど、どこかヘルシー。
この不思議なマッチングをどうぞ、お楽しみください。

(担当:中村)

98野菜02DSC_0090

職場で「困ったな」と思ったら

2019年01月29日

98法律ガイドDSC_0115

職場で「困ったな」と思ったら
(98号「働く人の法律ガイド」)
本企画は、働く人にぜひ知ってほしい、労働法の知識を紹介するものです。
職場で直面しがちな「困った!」「こんな時どうしたら?」という具体的なケースを想定し、労働問題に詳しい弁護士の先生に、解決方法を仰ぎました。
たとえば、
「雇止めにあったら?」
「裁量労働制だから際限なく残業するのも仕方がない?」
「会社をなかなか辞めさせてもらえず、悩んでいる」
「病気のためしばらく休養したいが、休職制度はどんな会社にもある?」などなど。
やさしい言葉で解説していますから、きっと、すらすら読んでいただけると思います。
本当は、皆さんが抱える問題すべてを企画内で取り上げることができたらいいのですが、紙数の関係で叶いません。ご自身のケースに近いものを参考にしていただけたら、また、これをきっかけにぜひ、労働法について知っていただけたらと思います。
法律を知り、使いこなすことで、私たちの労働環境を少しでもよいものにしていけたらと願っています。(担当:島崎)

いろいろな世界のチーズでお試しください。

2019年01月28日

98チーズDSC_0059

いろいろな世界のチーズでお試しください。
(98号「あつあつとろーり、冬のチーズ料理」)

ここ最近、チーズ販売店やチーズ料理のレストランなどがずいぶん増えましたね。
モッツァレラ、パルミジャーノ・レッジャーノ、ラクレット、カマンベール、ゴルゴンゾーラなどなど、世界のナチュラルチーズが身近になりました。
おいしいチーズは、おつまみに、サラダに、サンドイッチに、そのままでもおいしいけれど、寒い冬には、「あつあつとろーり」がおすすめです。発酵食品ならではの、まさに芳醇な香りがいっそう豊かに立ち上って、ふーふーとしながら口に入れたら……!
今回、そんな冬のチーズ料理を教えていただいたのは、料理家の冷水希三子さんです。
どれもおいしくて、おもてなしにもぴったりな、すてきなレシピばかりです。定番的なグラタンから蒸し煮、オムレツなど、チーズを主役に、バイプレイヤーに。縦横無尽に誌面で展開してご紹介しています。
なかでも、私が試食して思わず「うまい!」とうなったのが、写真の「肉団子と野菜のタジン」です。
さすが、スパイス使いがとても上手な冷水さん。モロッコのタジン鍋を使った蒸し煮料理です。そこにラクレット。蒸されて、とろーりととろけています。
肉団子にパプリカ、ズッキーニ、トマトなど野菜もたっぷりで、これが、チーズに合うんです。ふわっと香り立つクミンがポイントですね。鍋のフタを開けたら、きっと、わぁーっと歓声が上がりますよ。クスクス(粒状のパスタの一種)と一緒にどうぞ。タジン鍋がなくても、土鍋や鋳鉄鍋などでもOKです。
今回は、8種のチーズを使った11品の料理をご紹介しています。
まだ寒い日が続きます。あつあつとろーり、のチーズ料理でみんながほっとするような、おいしくてあたたか食卓をどうぞ。(担当:宇津木)

IMG_2644 (正方形)のコピー

下記のリンクより98号の目次をご覧いただけます。

http://www.kurashi-no-techo.co.jp/honshi/c4_98.html

春に込められた、さまざまな思い

2019年01月25日

春に込められた、さまざまな思い
(98号「春きにけらし」)

98号春01DSC_0049

菜の花のとほくに見えてここも雨  今泉礼奈

手のなかに鳩をつつみてはなちやるたのしさ春夜(しゅんや)投函にゆく  小池純代

桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命(いのち)をかけてわが眺めたり  岡本かの子

天よりもかがやくものは蝶の翅  山口誓子

これらは、春の美しい情景や、春の訪れに浮き立つ心を表した詩歌です。
ひと言で「春」と言っても、寒さ厳しい時季に始まり、雪が溶け、草木が芽吹き始め、やわらかな春雨が降る4月下旬にいたるまで、刻々と劇的に変化していきます。
ふだんはあまり意識せずに過ごしているけれど、もっと細やかに季節の移ろいを感じ取ることができたら……。
そんな思いから、この企画では、歌人の東直子さんにお気に入りの春の詩歌を選んでいただき、「立春」「雨水」「啓蟄」「春分」「清明」「穀雨」の六節気に分けて、ご紹介しています。
東さんが選んでくださった詩歌は、どこかはかなさとともに、力強さが感じられるものばかり。その一つ一つから、作者の思いがあふれ出ています。
そんな詩歌とともにぜひお楽しみいただきたいのは、谷口広樹さんが描きおろしてくださった、美しい絵の数々です。それぞれの節気の意味や詩歌の雰囲気に寄り添いながら、試行錯誤を重ねて描いてくださいました。
恥ずかしながらここ数年、自分自身は春が深まる気配に心を研ぎ澄ませる余裕もなく過ごしてきましたが、今年の春は、これまでとは少し違った心持ちで、移りゆく季節を楽しめそうな気がしています。(担当:井田)

98春02DSC_0053

下記のリンクより目次をご覧いただけます。
http://www.kurashi-no-techo.co.jp/honshi/c4_98.html

編集長体験トレッキングツアー中です!

2019年01月24日

98表回転1DSC_0043

編集長体験トレッキングツアー中です!
──編集長より、新年のご挨拶と最新号発売のご案内

「自分はこの世界に観光客としてやってきた」
「何かをなしとげることが人生の目標だったと考えるとしんどいけど、観光が目的でした、だとちょっと気が楽でしょ」
と書くのは、漫画家のしりあがり寿さんです。
なるほど! 目からウロコでした。
氏が続けるには、
「自分の観光旅行を振り返ると、突然の両親宅へのホームステイから始まって、この世界の言葉覚えたり、ルール覚えたりして」「『思春期ツアー』でこの世界に生息する『女性』に出会ったりして」「興味のあった漫画家の『体験ツアー』に参加したり、『子育て体験コース』なんてのもやってみたり」
わあ、面白い!
この傑作原稿は本誌「随筆」欄でお楽しみいただくとして、その伝で行けば、ぼくなんかは「『暮しの手帖』の編集長体験トレッキングツアー」の真っ最中です。長い登りで、けっこう急峻、すべりやすかったり、途中降雨や落石もありそうで、たいへん危険なコースであります。
けれどまあ大勢の同行の仲間(編集部員やスタッフたち)と、それなりにわいわいと賑やかな登りくだりを繰り返しています。みんな真面目で元気で頼もしいなあ。おおい、この荷物もってくれえ! なんてね。
たいへんだけれど、愉しい。幸せです。食糧は多いぞ!

さあ、また新しい年の始まりです。
みなさまは、本年はどんな「観光」をされるのでしょうか?
2019年の編集部は4世紀100号を迎え、第5世紀という新世紀に突入します。7月には「1号」となります(小誌は「100号分で1世紀」とカウントし、号数がリセットされるという不思議な雑誌なのです)。
ちなみに今号は98号です。1月25日発売。春の到来を待ち望む、明るい一冊を編みました。
今年も、みなさまの暮らしに役立ち、豊かな彩りをお届けできる雑誌でありますように。芽吹き、花咲き、実りのある、健やかな一年が送れますように。
明日からは、例によりまして、各担当者が現場からご報告します。
しばらくおつきあいのほど、どうぞよろしくお願いします。

編集長・澤田康彦

98号の目次はこちらからご覧いただけます。

暮しの手帖の動画はこちらからご覧いただけます。


暮しの手帖社 今日の編集部